プロローグその4:知らない所で世界は回るんじゃね?
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ん!?
ってか多分兄貴の事なんだろうけれど、なんでそんな変な偽名使ってんのあの人!?
一体兄貴に何があったんだろうか、心配というか嫌な予感しかしない。
「エーイ・ハッチロックだって!?」
そしてその名に反応して驚くユーノ。
おい、マジかよ、知人かよ、止してよ、ややこしいよ……。
≪知っているのか雷電?≫
雷電って誰だよ、もう止めてよ、面倒くさいよ、兄貴が関わるともう碌な事が無いよ……。
俺は直ちにこの場から逃げ出したい衝動に駆られた。
「知っているとも、ハッチロックさんとはつい半年前まで一緒に仕事をしていた仲なんだ、部族には3か月くらい滞在していたかな?」
いよいよ兄貴は地球を出てたか…。
もう帰ってくんな、マジで…。
つーか、無数のフェレットに「キューキュー」と集られ毛玉と化す兄貴の姿を想像したら、シュールを通り過ごしもはや衝撃映像なんですが…。
考古学者じゃなくてムツゴロウさんにジョブチェンジでもすればいいよ、本当…。
≪えぇぇーーー!?つー事はお前が『ユー坊』だってのかい!?≫
「はは…懐かしいな、でもその呼び方は止めてくれないかな?」
何だろうこの疎外感…でもなんら羨ましくない…つーかこの事態をおれはどのように収拾すれば良いのでしょうか?
≪スゲェ偶然だなぁ、まさかお前さんがアイツの弟さんと出会うなんて、アイツもそこまでは想像していなかっただろうよ≫
シャラップ!!余計な言をぬかすなアイアン・ウィルッ。
「え?弟さんて…まさか」
≪何だ、お前さん知らなかったのか?アイツの弟コイツ≫
「馬鹿、余計な事言うな!!」
「えぇぇぇーーーー!!?じゃぁ君が『エフティ・ハッチロック』なのかい!?」
誰だソイツ!?俺か!?
つーか何で実弟にまで変な偽名を付与しやがったんだ!?
誰かここに来て説明してくれよマジで!!
訳わかんねぇよ……。
さっきまで殺す勢いでいた奴が一瞬で共通の知人の話題で盛り上がっていらっしゃる。
本当……世界はこうじゃ無かった事ばっかりだ……。
その後、兄貴の話で盛り上がった二人は再びお隣さんから苦情を受けるまでお喋りを続けておりました。
そんでもって次の日。
「…………という事が昨日あってよぉ」
俺は机に顎を乗せながら前の席に座る啓太に昨日の出来事を話していた。
啓太の奴は昨日破損した黒縁眼鏡の代わりに青縁眼鏡をかけていた。
どうでも良い話だが、スペアって大事なんだなぁと思った。
フェレットのユーノと兄貴、オッサンデバイスのアイアン・ウィルと兄貴。
二人の共通点、兄貴。
マジこれから嫌な予感しかしないんだけれど
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