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ストライク・ザ・ブラッド 〜神なる名を持つ吸血鬼〜
戦王の使者篇
06.戦王の使者
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「そ、そうか」
白地に紺色のパーティードレス。胸元の露出は控えめだが、そのぶん肩から背中にかけて大胆にカットされている。薄い布地に覆われた雪菜の身体の輪郭がくっきり浮き上がっている。華やかなフリルのスカートからは白く引き締まった太腿がのぞく。
さすがオーダーメイドとあって雪菜に恐ろしく似合っている。
古城もスリーピースのタキシードを身につけている。獅子王機関から届いた荷物の中に、雪菜のドレスに一緒に入っていたものだ。
それよりもこの状況で一番の疑問は、古城と雪菜とともにいる古城同様にタキシードを着ている少年だ。
「なんで俺までこんな格好を……」
かなり気怠そうに背中を少し曲げる彩斗は、愚痴をこぼす。
「理由はわかりませんが獅子王機関からの届け物に緒河先輩のタキシードも入っていたということは、緒河先輩にも来いということなのでしょう」
雪菜もかなり疑問に思っているようだ。
「姫柊は、俺のことを獅子王機関に言ったのか?」
「緒河先輩が普通の吸血鬼でないことは、こないだの事件でわかりましたが、詳しい素性がわかったわけではないので、獅子王機関の方には報告していませんが……」
「……そうか」
彩斗がすこし考え込むようにしたを向く。そして少しの間のあとにため息を漏らす。
「とりあえず、まあいいや」
首を少し鳴らして、曲がっていた背中を元に戻して、いつもの表情に戻った彩斗は、ゆっくりと船の方へと歩いていく。
「──俺たち完璧に浮いてるなよな」
「だな」
大物政治家や経済界の重鎮、政府や絃神市の要人たちばかりだ。
「いえ、第一真祖の使者がこの島に訪れて、真っ先に挨拶すべき相手は、この地を支配する第四真祖です。先輩がこのパーティーのメインゲストですよ。もっと堂々としてください」
「そんなこと言われても知るか。俺はただの高校生なんだよ!」
たしかに古城は真祖であるが、彼自身はその気はほとんどなく、数ヶ月前まで普通の人間だったのだから。
招待状のチェックを済ませて船内に入る。
なぜか、彩斗もその招待状で入れたのを疑問に思ったが船内の雰囲気にその考えはなくなった。
きらびやかな照明と豪華な料理。
「で……俺たちを呼びつけた張本人はどこにいるんだ?」
同じ居心地の悪さを持っているであろう古城は呟いた。
会場となっている広間は船の中とは思えないほどの広さだ。訪れている招待客は五百人はくだらない。その中から見知らぬ第一真祖の使者を捜し出すのは、簡単ではない。
だが、それよりも彩斗は奇妙な感覚を感じていた。
「上です。アルデアル公はおそらく外のアッパーデッキに──」
雪菜の霊視能力でディミトリ
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