03 「叔母と、相棒?」
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ことが多い。誰かが一緒にいてくれるのは、こちらとしても安心できる。
「まあ、理由が理由だから仕方ないかな」
「マ、マスター!? マママスターは、そそその子に……!」
「ふ……」
「な、何笑ってるのよ!」
「気にしないでください。大した理由ではありませんので」
似たようなことを言っているのを今までに何度か聞いたことがあるのでファラはいいとして……スタークスのやつ、わざとファラがより騒ぐような言い方をしてるよな。
まあ、俺がそういうことをすることがないからファラの人間らしさに刺激を与えるかもしれないから放っておくけど。
「あぁ最後に……前から言おうと思っていたのだが、君達はお互いを他人行儀な言い方をするね。まだ先だが一緒に生活をするのだから、名前で呼ぶようにしたらどうかな?」
「名前ですか?」
「ああ。ショウ次第ではあるが、将来的には研究をショウに任せることになるかもしれない。そのときまでシュテル――君がいたならば、君はショウのパートナーと呼べる存在になっているだろうからね」
「マスターのパートナーは私だもん!」
「ファラ、私が言っているのは仕事のパートナーという意味だよ。まあ年頃の男女になったら、この子達が付き合うということになっても不思議ではないが」
レーネさんは当人を前にして何を言っているのだろうか。スタークスはぼんやりと聞き流しているようなので問題ないようだ。しかし、彼女がクールな性格でなかったら騒がしくなっていたことだろう。
こういうとき俺と同じように無反応だから、彼女に対して話しやすいといったことを思うのかもしれない。
しばらくレーネさんに噛み付いていたファラだったが、オーバーヒートでもしたのか俯いて動かなくなってしまった。レーネさんはチャンスとばかりに話しかけてくる。
「ふたりともどうかな? 君達が積極的に他人と距離を詰めようするタイプではないということは分かっているが、おそらく長い付き合いになるはずだ。他人行儀なのも変だろう?」
「レーネ、互いに信頼し合っているのなら別に呼び方は問題ないと思います。そもそもの話ですが……異性を名前で呼ぶというのは恥ずかしいです」
彼女の言っていることは理解できる……が、後半の部分は無表情で言われると恥ずかしがっているようには全く見えない。
「……冗談ですが」
「シュテル、冗談ならばもっと分かりやすく……まあいい。君をショウと生活させようと思ったのは、そこを治したいと思ったからだしね」
「レーネ、私は至って健康ですが?」
「ああ確かに健康だろうね。ただ、君の表情だけは不健康だ」
レーネさんはスタークスの頬を動かして笑みを作るが、本人に意思がないせいかぎこちないものになってしまっている。レーネさんの言うように表情筋が固まってい
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