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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
15 伝説と雷雲
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好奇の視線が私たちに突き刺さる。
 そりゃそうだ。
 今、この渓谷には、ラウニィーを探す為に多くの賞金稼ぎが駆けつけているはすだからだ。
 そして、対ローディス戦の最前線になるここはその為に一山当てたい連中がわんさかといる訳で。
 そんな場所でプリンセスローブを着た流浪の姫君と、ブリュンヒルドを持っている勇者様なんていればそれは目立つし、目立たない方がおかしい。
 なお、ボイナは別の用事で一旦帰ってもらっている。
 なるほど。
 軍を連れない場合だと、街の開放にはならないか。
 もしくは、街の政庁に行って迫れば別かもしれないが、戦場になるここを助ける余力は私達にはない。
 街一番の宿屋に泊まり、一階の食堂にて周りの視線を一切気にせずに食事。
 話し声と共に、私たちの席に座った音が三つ。

「ここ。空いているかい?姫様」

「待っていたわ。コリ。
 で、そちら二人はどなた?」

「莫邪のカゲイエと」
「干将のミツイエだ」

 ソードマスターか。
 しかもかなりレベルが高い。
 干将・莫耶の故事を考えるならば、兄弟か義兄弟かな?
 そんな事を考えていると、口を開いたのはカゲイエの方だった。

「俺達を雇わないか?
 お前達には、俺達の力を活かす能力がある!
 どうだ?
 安くしとくぜ」

 しょっぱなからこの台詞である。
 あ、コリとミツイエが顔に手を当ててやがる。

「姫さん。
 こいつの事は気にしないでくれ。
 これでもこいつは傭兵団を率いていてな。
 食わせるためには勝ち馬に乗らなならぬ。
 儂自身は一対一の戦いこそ生きる道と信じておるが、兄弟の助けになればとついて来ている次第」

 ミツイエがまた微妙なフォローを入れるのだが、どうしてくれようか?これ。
 なかなか愉快な人達ではあるのだが、説明をとコリの方をガンたれたら目逸らしやがった。
 後でコリは泣かす。
 なお、この二人酒場で知り合って意気投合したのでつれてきたというのは後で聞いた話。

「つーか、私達の情報売った方が早くない?」

 ストレートにぶっちゃけると、カゲイエが同じくぶっちゃける。

「金が手に入るのは悪くない。
 だが、我等は根無し草よ。
 戦場で金を稼ぎ、その地の酒場で飲む打つ買うで使い果たし、また戦場で金を稼ぐ。
 それに少々疲れてきてな」

「神聖ゼテギネア帝国とローディス教国のどちらが勝つか見当もつかん。
 ならば、漁夫の利を狙う一番弱い神聖ゼノビアに売り込んで、足場を作った方が寝返る時に高く売れるでな」

 そのあまりのぶっちゃけ具合に私だけでなくデスティンまで笑い出す。
 これぞ傭兵団か。

「最高だわ。あなたたち。
 デスティン。
 私の責任で雇うけど
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