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【ネタ】 戦記風伝説のプリンセスバトル (伝説のオウガバトル)
15 伝説と雷雲
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からこそ、今のうちに仲間にする必要があったのだが、いまや目に見えないカオスフレームがどのあたりにあるのかだけが心配だったのである。
アヴァロン島救援やカストラード海の人魚の和解、下水設備建設によるスラム救済など善行を積んでおいて本当に良かった。
今日はもう遅いのでこの教会に泊まることに。
で、なんとなく眠れなかったので、星をずっと眺めていた。
知らない夜空、知らない星、知らない月だが、夜の闇は私の居た世界と変わらない。
「何をしているのかい?」
「星を見ていたのよ。
思えば遠くに来たものだなって」
背後から聞こえるデスティンの声に振り向く事すらせずに私は星を眺め続ける。
考えてみれば、こんな夜は一番最初ぐらいか。
「どこかのばかがプリンセスクラウンを使ってくれたおかげで、貿易都市ダスカニアじゃ『流浪の姫君とその従者』って盛大に勘違いされたっけ?」
「今でも、勘違いされるかもしれないね」
流石にそれは無いだろう。
デスティンも今や王国軍のリーダーとしてそれにふさわしいオーラを放っているからだ。
とはいえ、『王子様とお姫様』と勘違いはされるのだろうが。
「ありがとう」
イケメンはこんな時にぽろっと心情をこぼすから困る。
たまらず振り向いた私に、馬鹿デスティンはいけしゃーしゃーと私にお礼をほざく。
「エリーが裏方でがんばってくれたおかげで、安心して戦う事ができたよ。
感謝してもしきれないぐらいだ」
夜でよかったと私は夜の闇に感謝した。
絶対、顔が赤くなっているだろうからだ。
あ、それで思い出した。
「それを言ったら、ポグロムの森で逃げた黄玉のカペラを倒してくれたでしょ?
それでちゃらよ。ちゃら」
「ばれてたんだ?」
「分かるわよ。
デスティンだもの」
そして二人して耐え切れずに笑い出す。
こんな感じで話したのは久しぶりな気がする。
そして、あの時から私もデスティンも色々なものをその背中に背負いすぎてしまっている。
ワールドエンドで彼が旅立ったのも、そんな背負ったものが重かったからからなのかもしれない。
「さあ、寝ましょうか。
明日も早いわよ」
「ゼノビアに帰るのかい?」
教会向けて歩き出す私の横からデスティンが尋ねる。
それに私は振り向いて、いたずらっぽく微笑んだ。
「いえ。
カストロ峡谷に。
本物のお姫様のご尊顔を拝もうかと」
翌日夕方 カストロ峡谷 貿易都市ジェラルアバド
「うわぁ……賑わっているわねぇ」
「本当だね。
さ。お手をどうぞ。姫君」
「ありがとう。
勇者様」
ざわざわとした賑わいの中で、
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