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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第276話】
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の危機に対しての対策を早速練ろうと心に誓った。


「……すまないな有坂。 ……どうにも織斑は過剰なスキンシップを行うらしくてな。 本人は嬉しいのだろうが……姉としては複雑なものだ」


 軽く溜め息を吐く織斑先生――やはり、一夏の中学時代とかにも似たことがあったのか、はたまたシャルが織斑先生に訴えかけたのかはわからないが。


「――それはそうと、喫茶店か。 ……また無難な物を選んだものだな」


 再度椅子に座り、足を組む織斑先生のその姿は何処か色っぽく俺の目に映った。

 これが大人の女性の色香なのだろうか?


「――と言いたい所だが、勿論ただの喫茶店ではないのだろ、有坂?」


 見据えた瞳はまるで全てを見透かしてる様に思える――。


「んと、単純なコスプレ喫茶って感じですかね?」

「ほう? コスプレ喫茶か……立案は誰だ? まあ大方、田島かリアーデ辺りだろう。 二人とも、そういったのが好きだからな」


 ふっと微笑を溢したと思うと表情をにやにやし始める織斑先生に面を食らいつつ――。


「えと、立案者はラウラです」

「………………」


 きょとんとした表情の織斑先生は、沈黙したまま二度瞬きをする。

 そして、次の瞬間には盛大に吹き出していて、頭を抱えていた一夏もびっくりした表情で織斑先生を見つめていた。


「ぷっ……ははは! ボーデヴィッヒか! それは意外だ。 しかし……くっ、ははっ! あいつがコスプレ喫茶? よくもまあ、そこまで変わったものだ」


 まさか織斑先生が盛大に笑うとは思わず、職員室に居た教師陣も目をぱちくりさせ、母さんはあらあらといった感じで口元を手で隠すように微笑していた。


「……意外なのですか、織斑先生?」

「それはそうだ。 私はあいつの過去を知っている分、可笑しくて仕方がないぞ。 ふ、ふふっ、あいつがコスプレ喫茶……ははっ!」


 目尻に涙を浮かべるほど笑う織斑先生。

 ……意外なのだろうか?

 確かに、親父が出会った当初のラウラは感情が乏しかったとは言ってたが、ドイツを発つ最終日にはぎこちないものの笑顔を見せたと前に言っていた。


「……俺には、意外とは思わないですよ。 ラウラの事」

「――んんっ。 ほう? 私が向こうで教官をしていた頃は、ボーデヴィッヒは感情が希薄だったが……」


 昔を思い出すかの様に腕を組み、瞼を閉じて俺の言葉を聞く織斑先生。


「……親父が言ってたのですが、ドイツを発つ最終日には……彼女はぎこちないものの笑顔を見せたって言ってました。 ……何があったかは知りませんが、本来の彼女は多分……俺は普通の女の子の様に笑い、怒り、泣いてと出来る女
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