第6章:女の決意・男の勘違い
第24話:本当は嫌だけどお金は必要だから
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(リバーサイド)
アローSIDE
オイラ達は1週間限定で、トルネコ印の最速便を手伝っている。
と言うのも、船を維持管理するのに、ある程度の資金が必要になったからだ。
もっと詳しく言うと、気球を手に入れたので今後冒険が終わるまでの間、船をエンドールの港に保管しておく事になったんだ。
気球があれば船の必要性が失われ、トルネコ以外には邪魔な存在になる。(オイラ的にはトルネコも邪魔だけどね)
でもトルネコには必要で、旅が終わっても平和な世界で船を使った商売を続けていきたいらしく、この場で売り払う訳にはいかないんだって。
なら使わない間は何処かの港で管理してもらうようにすれば良いとリュカさんが提案し、故郷であるエンドールに預ける事が決定した。
でも、今まで雇ってた水夫等に、退職金のようなモノを渡しておかないとならない。
だってオイラ達の都合で、急に職を失わせるなんて酷すぎるじゃん!
それにエンドールで管理してもらうにも、管理費とかが必要らしく、現状の資金でそれらを全て賄う事は出来ないらしい。
するとアニキが『じゃぁ1週間限定で、超速達便事業をやり資金確保を行いましょう』と提案。
勿論リュカさんは盛大に嫌がりました。
でもビアンカさんが『リュカ……急に職をなくす水夫さん達に、少しでも安心してもらえるよう、協力をしましょうよ』と口添え。
アニキを睨み舌打ちをすると、快く引き受けるリュカさん。
実は事前にビアンカさんには話をしてあるんだ。
オイラもその場に居たのだが、リューノの機転でリュカさん以外に話を持ちかけ、ある程度まとまった所で再度リュカさんと共に話し合いをしたんだ。
リュカさんもそれが解ったから、アニキを通じビアンカさん以外の皆に舌打ちを見せ了承したんだと、後でアニキから言われた。
この人達の駆け引きは凄すぎてオイラには付いていけないよ。
因みに、仕事の流れは次の通り……
初日、エンドールにルーラで着くと、アニキが港の管理者と金銭交渉。
その間にトルネコは、他港に大至急届けたい荷物を募集。
荷物が集まると、みんなで船に積み込んでリュカさんのルーラで移動。
複数箇所行きの荷物が集まる為、多少の時間的ズレは生じるけど、朝受け取った荷物が同日の昼には港に届くのは驚きだ。
直ぐに話題は広がり、開始3日目には荷物が溢れかえりそうになった程だ。
通常の料金の3倍でも、これだけ需要があるのだから、トルネコが続けたがる気持ちも解らないでもない。
でもリュカさんは本当に嫌々やっている。トルネコが延長をお願いしたら、きっと殺してしまうんじゃないだろうか?
リューラにその事を冗談半分で訪ねたら、最初は笑ってたけど『危険ね……トルネコには注意を促しておきましょう』と、本気で心配していたよ。
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