第十九話 魔人
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と魔物を混ぜた容姿の異形者の名前は白羊の座の魔人ベリアスで【神に創られた闇の異形者にして聖域の番人。人とモンスターとが融合しているように見えるため魔人と呼ばれるようになった。数ある異形者の中でも失敗作と位置付けられ、本来の役割をあたえられることはなかった。魔人は怒り神々に戦いを挑んだが敗れてしまい、封印された】だったけ」
「なんでそんなのが王墓にいるんだ?」
「さぁ?」
ヴァンとセアの会話を聞き聞きアーシェもある物語を語り出す。
「王家には覇王と魔人にまつわる物語が伝わっています。若き日のレイスウォール王は魔人を倒して神々に認められたと。以後魔人は覇王の忠実なしもべになったそうです」
「・・・忠実なしもべね」
セアはそう言って拾った魔石に魔力を注ぎ込んでみた。
すると先ほどまで戦っていた魔人が姿を現した。
全員が警戒をするがセアは踊れと魔人に命令してみた。
すると魔人は文字では説明できない凄まじい踊りを踊り始める。
かなりシュールな光景である。
ヴァンとセアが大笑いし、他は苦笑してセアに躍らせるのをやめろと説得しだした。
セアが渋々魔石に魔力を注ぐのをやめると魔人は跡形も無く消え去った。
ヴァンは魔人が踊りながらミストを放ち消えていくのを見て少しがっかりしていた。
「さしずめ召喚獣とでも言ったところか・・・これは貴女がもっているべきですね」
そう言ってセアは魔石をアーシェに渡した。
それを見ていたバルフレアが呟く。
「なるほどな。それで召喚主の覇王の命令に従っていまだに財宝を守ってたわけだ」
「いいえ、財宝とはこの召喚獣そのものでしょう」
「なんだと?」
アーシェの言葉にバルフレアは疑問の声をあげる。
「私たちが手に入れた魔人には計り知れない価値があります」
アーシェの言う通り覇王のように覇をとなえんとする者には計り知れない価値があるだろう。
しかしバルフレアのような空賊には縁の無い話だ。
「おいおい・・・オレとしてはもうちょいわかりやすい財宝を期待してたんだがね」
バルフレアの台詞にセアも同感である。
セアは覇王の財宝を少し盗みそれを臨時収入としてこの金欠状態から抜け出そうとしていたのだ。
どうやって金に都合つけようかと途方に暮れるセアであった。
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