暁 〜小説投稿サイト〜
Cross Ballade
第3部:学祭2日目
第14話『唯誠(ゆいま)』
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いから……」
「でも……」
「あと少しなんだよ!マコちゃんと恋人でいられるのは!!」
 唯が普段考えられないほどの大声を出す。
「トーンダウン、トーンダウン。ばれちまうよ、唯ちゃん」
 誠が必死になだめた。
「ごめん……。でも、あたしの気持ちもわかって……」唯が潤んだ瞳で続ける。「あと少しで、全部諦めなくちゃいけないんだよ、マコちゃんのこと。
せめて最後にマコちゃんが……マコちゃんの思い出が欲しい。
あたしじゃ、西園寺さんや桂さんの足元にも及ばないかもしれないけど、後悔したくないの・・。
お願いだから……」
「唯ちゃん……」
 誠は、自分の頬どころか身体全体が火照っていることに今気がついた。
 そして、誠に体を預けている唯も同じように熱くなっていることに。
 長い長い沈黙の後、誠の顔に唯の顔が近づいて……。



最終話へ、続く?

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