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とあるの世界で何をするのか
第二十五話  学舎の園
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「ふっふふんっ、ふっふふんっ、ふっふっふーん♪」

 バスの中で初春さんの鼻歌が響き渡る。乗客も少なく近くの席には誰も居ないので、特に迷惑になるということもないだろう。

「初春はごきげんだねー」

 初春さんのお嬢様に対する過剰な憧れを良く知る佐天さんが、少しからかうような感じで言っている。

「一昨日の常盤台の寮に続いて今日は学舎の園かぁ……」

 俺は少し面倒臭そうに言ってみるものの、この日の為に女性用の身分証を作ったわけなので、実際のところはかなり楽しみだったりする。

 先日、常盤台の寮で寮監さんが言っていたことが気になったので土御門さんに聞いてみたところ、姫羅の状態では俺を単なる一女子生徒として扱うようにアレイスターさんが手を回してくれていたらしい。なので今回、学舎の園へ招待されても問題ないわけである。

「神代さんは元が男だから学舎の園の素晴らしさが分からないんです!」

「いやー、それは私にも分からないかなー。だって、ただ女子校が集まってるだけでしょ」

 俺の言葉に反応した初春さんが佐天さん越しに言ってくる。しかし、間に挟まれている佐天さんも、どちらかと言えば俺に近い意見を持っているようだ。

「その集まってる学校が凄いんじゃないですか。白井さんや御坂さんの通っている常盤台中学をはじめとして、名だたるお嬢様学校がこの学舎の園に集結してるんですよ!」

「でも常盤台って確かレベル3以上の能力があって、入学試験での学力が充分ならお嬢様じゃなくても入れるんじゃなかったっけ?」

 熱の篭った初春さんの言葉に俺が疑問を投げかける。この世界でも、学園都市の外であれば私立の学校へ入学するのにそれなりの費用が必要なのだ。しかし、学園都市内では私立の学校であろうともある程度の学費を学園都市が持ってくれるので、両親の仕事や家柄といったものは入学に影響を与えないのである。

「そうですけどぉ……お嬢様ですよ? 憧れたりしないんですか?」

「いや、全然」

「お嬢様ってなんか堅苦しそうじゃない」

 初春さんがトーンダウンして聞いてくるが、残念ながら俺は全く憧れたりしないし佐天さんも同じようである。まぁ、初春さんが表側の華々しい部分に憧れを抱いていて、佐天さんは裏側の様々な煩わしい部分を面倒だと思っているのだろう。

「まぁ、ウチとしてはお嬢様云々よりも、学舎の園にしかないお店とかに興味があるかな。今日行くことになってるパスティッチェリア・マニカーニとかね」

「あ、神代さんもなんだ。日本では学舎の園にしか出店してないし、私も楽しみなんだよねー」

「神代さんも佐天さんも、只のミーハーじゃないですか……」

 俺が話題を変えるとすぐに佐天さんが乗ってきてくれた。パスティッチェリ
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