天空の巫女と空の鉄壁、灰竜
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毒だけじゃありません。解熱や『痛み止め』、キズの治癒もウェンディちゃんは出来ます」
「あ、あの・・・私のアイデンティティーは・・・」
一夜が言うが、全員無視した。
今はそんな事気にしている場合じゃないのである。
「治癒って・・・失われた魔法じゃなくて?」
「まさか天空の巫女ってのに関係あるの?」
シェリーとルーシィがそう言うと、シャルルがゆっくりと口を開いた。
「あの娘は天空の滅竜魔導士・・・天竜のウェンディ」
その瞬間、化猫メンバー以外が驚愕で目を見開いた。
『!』
「ドラゴンスレイヤー!?」
「詳しい話は後!ってゆーか、これ以上話す事はないけど」
シャルルが腕を組む。
すると、アランが「あ、そうだ」と小さく呟いた。
「シャルル、一応ココロの魔法についても言っておいた方がいいんじゃないかな」
「私の?」
「・・・そうね。ココロはウェンディと『同じ』だし」
自分を指さし首を傾げるココロを見てシャルルは頷く。
「ちょ、ちょっと待て・・・」
「ウェンディと同じって・・・まさか!」
「そのまさかですよ」
アルカとグレイが驚愕をまじえた声でそう言うと、アランは隣に立つココロを指さす。
「ココロも滅竜魔導士です」
驚愕再び。
「お前もドラゴンスレイヤーなのか!?ココロ!」
「はい」
ココロは困ったように笑う。
「ココロは『灰の滅竜魔法』を使うんです」
「灰?」
「正確には『灰色の風』ね」
アランの言葉をココロが訂正する。
シャルルが口を開いた。
「アンタ達、『灰竜のココロ』って聞いた事ない?」
「?」
「何だそりゃ」
「聞いた事はないけど、ココロの二つ名か何かかしら」
首を傾げるアルカとティア。
そんな中、ルーシィが思い出したように目を見開く。
「あたし聞いた事ある!3か月くらい前に山で魔物に襲われた武器商人が、灰色の風を操る少女に助けられたって・・・」
「ココロですよ、それ。その日辺りから『灰竜のココロ』って呼ばれるようになったんです」
アランがそう言うと、シャルルが話を元に戻した。
「とにかく、今私達に必要なのはウェンディよ。そして目的は解らないけど、あいつ等もウェンディを必要としてる」
「いえ・・・目的ならある程度の目星はつくわ」
シャルルの言葉にティアは断言する。
全員の視線がそっちに向いた。
「本当か!?ティア」
「曖昧なものだけどね。奴等は誰かを回復、または復活させる気でいる」
迷う事無く言い切るティアにシェリーが首を傾げた。
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