天空の巫女と空の鉄壁、灰竜
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が呟く。
「それに」
「!」
シャルルがくいっと視線を向けた先。
ゴロンと地面を転がってナツがそちらを向くと――――
「エルザ、しっかりして!」
「う・・・うあ・・・」
「そんな・・・痛み止めの香りが効かないなんて!」
コブラの連れている毒蛇の毒によって苦しむエルザがいた。
「エルザ!」
ナツが目を見開く。
「ルーシィ、すまん・・・ベルトを借りる・・・」
「え?きゃあああっ!」
エルザは1番近くにいたルーシィのスカートのベルトを抜き取った。
その際のルーシィのスカートがストンと落ちたが、それは余談である。
そしてそれを運がいいのか悪いのか見たトライメンズがティアに殺気を向けられたのも余談である。
「な・・・何してんのよ・・・」
ルーシィの言葉にエルザは答えず、ベルトを右腕に巻く。
「このままでは戦えん」
そう言うと、エルザはガシャンと1本の剣を投げ出した。
そして右腕を真っ直ぐ横に伸ばし、言い放つ。
「斬り落とせ」
その一言に、衝撃が走った。
『!』
「バカな事言ってんじゃねぇよ!」
グレイがすぐさま抗議の声を上げる。
すると、投げ出された剣を取る男がいた。
「解った、オレがやろう」
「リオン、テメェ!」
「やれ」
剣を手にするリオンに迷う事なく言い放つエルザ。
「よせ!」
「今、この女に死んでもらう訳にはいかん」
リオンが剣を振り上げる。
「けど・・・」
「どんだけ甘いんですの!?妖精さんは」
「アンタに何が解るっていうのよ!」
「やるんだ!早く!」
「やめろリオン!」
「よさないか!」
「そんな事しなくても」
「エルザ殿の意志だ」
ルーシィとシェリーが口論し、エルザが叫び、グレイがリオンを止めようと声を上げ、ヒビキとイヴをジュラが制する。
そんな口論をしている間にも、リオンは剣を振り下ろし――――――
「大海聖剣」
その剣を、水の剣が受け止めた。
ティアの鋭い光を湛えた青い瞳が、リオンを睨みつける。
「貴様はこの女の命より腕の方が大事か?」
リオンがそう問うとティアは表情を変えずに、冷酷に言い放った。
「別に・・・エルザが死のうがどうなろうが、私には一切関係ないわ」
「ちょっとティア!?」
「何言ってやがんだテメェ!」
ティアが他人に一切の興味がない事は知っている。
だが、この状況でそんな事を言うとは・・・と、ルーシィとナツは驚愕の声を上げた。
「全員冷静になれ!」
その声を抑え込むかのように、ティアが鋭く叫ぶ。
キィン、と音を立ててリオンの
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