〜プロローグ〜嵐の前兆に誰も気づかない・・・。前編
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さくそんな反論しかできない。
「じゃあお昼はどうする?」
もうすでに昼ご飯のことを考えている母さん。
「どうせこれからすぐに行くだろうし、向こうで済ませるよ。持てるだけの荷物持ってもうあっちに切り替えるわ」
「そ、じゃあ母さんも後片付けとか終わらせてから行くわ。多分夕方前には行けると思うから」
了解という風にうなづいてから残りのご飯を手早く平らげると箸を置いて立ち上がる。
それから洗面に寄って、妹の部屋に向かう。どうせもう用意などとっくに済ませているはず。
この辺の行動力の良さは恐ろしいものである。
「待ってましたわお兄様」
こちらもあらかた用意を済ませてから妹の部屋の前でノックすると、案の定すでに荷物を整えてあり、あとは俺の一声を聞くだけとなっていた。
「ほんと、お前は恐ろしいよ」
と、苦笑を浮かべて我が妹を見やる。
「当然ですわ。この程度のこと、出来て当たり前ですもの」
と、胸を張る我が妹。が、これができるのは俺が絡んでいるとき限定なのだから不思議である。
「それでは参りましょう?お兄様?」
そう言って俺の腕をとり歩き出す。
――この時、俺たちはまだ知らない。このあとのとんでもな展開が待ち受けていることを――
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