二章 幕間劇
織田家中への挨拶
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
・・ありがとうございました」
「何が?」
「新加納の事です。皆様方が遺恨を持っていなかったので」
「俺は何も言ってない。それに久遠も言ってたが気にしてない様子だったろ」
「はい。ですが美濃では勝って当たり前の事でしたから・・・・まして敵将を後で味方に引き入れるなど聞いた事ありませんし」
「稲葉山を、あのバカである龍興に返した後から、詩乃や西美濃三人衆の人たちの扱いが悪かったのであろう?」
「でなければ私はここにはいませんよ」
まあそうだろうな。だが、とある世界の時も敵将を味方にした事があったな。あの時が懐かしいが、結局天下三分の計で全軍が味方になって敵を倒したんだっけな。
「まあ、ここは美濃とは違ってここは尾張だ。面食らう時もあるが、詩乃に悪い事にするような場所ではないと言っておく」
「はい。では次の質問いいですか?」
「俺に答えられる範囲でどうぞ」
「なぜ一真隊のお二人は、どうして私に親切にしてくれるのでしょう。私のような変人と交流を持って、得になる事はないですから。・・・・ひよさんのように愛想が良い訳でもありませんし」
「そうだなー、美濃では大部隊での指揮をしていたと聞くが、一真隊は大部隊ではなく小部隊じゃない。組織の作り方や運用が違うし詩乃流で言えば人心の掌握だと思うけど違うと思うよ。単に仲良くなりたいからじゃないかな?歳も近いし」
「こんなに愛想が悪いのに・・・・ですか?」
「詩乃のそれは単に人見知りだ。俺にはこんなに喋ってるし、それにひよたちも軍なしで仲良くしたいと思ってるんじゃないかな。それに人間関係はまずは仲良くする事だから、帰ったらまずは改めて自己紹介しろよ?まだ通称で呼ばれてないしな・・・・あとはそうだな」
と言いながらも手を繋ぐ。いきなりの事だったがさっきも繋いでたんだけど自然とな。これは練習だと言わせてから、長屋に帰った。
「あ、お帰りなさい!一真様、竹中さん」
「お昼まだ作ってないんですけど作りましょうか?」
ん?時計を見たらもうお昼の時間だった。と思ったらひよが、俺と詩乃が手を繋いでいると言っていいなーと言ってきたから片方空いてるけどころもいるしな。じゃあと思い二人とも半分ずつだが、俺の指を握った。まあこれはこれでいい。
「あの、お二人とも詩乃で構いません」
「分かった、私もころでいいから」
「私もひよでいいよ」
「それじゃあ改めて・・・・おかえりなさい、詩乃ちゃん」
「おかえりなさい、詩乃ちゃん」
「・・・・た、ただいま帰りました。ひよ、ころ!」
今までで最高の笑顔で言いながら言った。これで第一歩を踏み出したなと思いころ特製の昼食を食べたのであった。
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ