二章 幕間劇
織田家中への挨拶
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ここは久遠か。久遠が、美濃にこっぴどくやられてしまった戦いだったな。その中心にはこの子である竹中半兵衛がいたという。
「ふえっ!?雛、今何も怖がらせるような事言ってないよね!?」
と言ったらまたこのパターンかと思って静かにしろとハリセンで叩いた。
「いてて、一真のそれ痛いって。それより壬月様から聞いたけどさ。新加納の竹中半兵衛何てどうやって捕まえたんだ?」
「捕まえてない。ただあの世に行くのは惜しい人材だったからな、斉藤家の追っ手からあと少しで斬られそうだった所を助けた。そしたら仲間になってくれた」
「なるほどねー。だったら雛納得かもー」
「でも、あの竹中半兵衛を手放すとか、美濃の奴ら馬鹿じゃねーの?」
「だよねー。まあその分、雛達は楽出来そうだからいいけどー」
「じゃ、俺達は久遠の所に行くから。三人ともまたな」
と言って俺と詩乃は評定の間に入ったけど、肝心の久遠はいなかった、全くこんな時にどこにいるのやら。今日は詩乃を連れて行くと言っておいたのにな。
「おお、貴殿か。こんな所までどうされましたかな?それとその服装は一体?」
「詩乃じゃなくて竹中半兵衛の顔合わせしに来たんだけど、久遠知らない?それとその質問に答えると気分転換だ。あれは戦闘服だからな」
「久遠様なら・・・・たぶん、庭の方にいたと思いますけど・・・・その子が竹中半兵衛さんですか?それととてもお似合いですよ一真様」
「・・・・・・・」
「ありがと。詩乃、こちらは織田の家老だ。二人とも自己紹介を頼む」
「ああ、私は柴田権六勝家。通称は壬月だ」
「私は丹羽五郎左衛門長秀。通称は麦穂と申します」
「鬼柴田に丹羽の・・・・米五郎左ですか」
「うむそうだ。よろしく頼む。半兵衛」
「ええ、知って頂けているなら光栄です。よろしくお願いします、半兵衛さん」
黙って頷いたが、やはり俺の背に隠れてしまう。麦穂は嫌われていますか?と聞かれたからこの子は少し人見知りする子だと訂正を入れた。壬月は近寄りもしないと言ってたけど、壬月様は鬼柴田だしと言っていた。鬼五郎左には言われたくないと壬月は反撃していたが威圧するなと言っておいた。
「けれど、新加納の竹中殿がこちらの陣に加わってくれるなら。心強いですね」
「うむ」
「そういえば壬月様も、新加納の戦いに加わっていましたよね?」
あー、そうなんだ。久遠が出てないとなるとこの二人が指揮官をしてたのかと思った。
「あの時はしてやられたわ。最も、あの時の敵方の将がよもやこのような小娘だったとは意外だったがな・・・・」
「・・・・・・っ!」
あーあ、また背に隠れちゃった。
「・・・・そんなに私が恐いか?」
「今のは
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