番外編:バレンタインだよドーラちゃん
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での十年間とは違うの!!今年は、初めて二人で迎える記念の年なの!!絶対、期待してると思うの!!』
「付き合っても無いのに、記念も何も。それにヘンリー、甘いものは嫌いじゃないけど、特別好きってわけでもないし。いらないんじゃないかな、チョコとか」
『それとこれとは別なの!!嫌いじゃないなら、この日だけは絶対に欲しいものなの!!好きな女の子からなら、なおさら!!絶対に!!』
「……そうとも、限らないんじゃ」
『絶対に!!』
「……そうだね」
ドーラちゃんが負けました。
モモちゃんの気迫に、押し切られました。
元々、興味が薄かっただけのドーラちゃんと、乙女イベントへの熱い想いを持っていたモモちゃんとでは、勝負にもならなかったようです。
『わかってくれた!?じゃあ!!』
「うん、作るよ。ルーラを覚えたから、オラクルベリーに行けば材料は揃うだろうし。……ヘンリーには、言わないほうがいいよね?一人で行かせてもらえるかな……」
『大丈夫!それは、あたしにまかせて!あたしが着いていって、ドーラちゃんを守ってあげるから!ヘンリーさんにもあたしから言っとくから、大丈夫!』
「そう?それじゃ、よろしくね。念のため、男装していくね」
『うん!じゃあ、ヘンリーさんたちに言ってくるね!』
『ヘンリーさん、ピエールさん!ドーラちゃんとあたし、二人でちょっとおでかけしてくるから!』
随時、ピエールなりコドランなりの通訳が入っているということで、ご都合によりその辺は省略します。
「二人で、か?」
『うん!女同士で!二人だけで!』
「モモ殿。差し支えなければ拙者が、護衛として同行致したく」
『ごめんね、ピエールさん!今日は、ドーラちゃんと二人で行きたいの!ドーラちゃんは男装するし、あたしが守るから大丈夫だから!』
「……俺たちが、着いて行ったらまずいのか?」
『うん!』
「……モモ殿、それは」
『女の子にはいろいろあるの!』
「おい、ピエール、ヘンリーも。しつこい男はきらわれるぞー?ドーラちゃんにも、きらわれるぞー?」
「ピキー!」
『さすがコドランくん!スラリンくんも、わかってるー!』
「……」
「……」
『それじゃ、行ってくるね!』
「気を付けろよ、モモちゃん!なんかあったらすぐ逃げろよ!」
「ピキー!」
『ありがと、コドランくん、スラリンくん!』
『おまたせ、ドーラちゃん!わ、かっこいい!!王子様みたい!!』
「ありがとう。……やっぱり、王子様なんだ。高級感皆無な、ただの旅装なのに。……それはともかく、むしろ早かったね。もっと時間かかるかと思った」
『コドランくんとスラリンくんのおかげ!あたしがあそこまで言うわけにいかないから、助かっちゃった!』
「……あそこまで?…
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