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鉄槌と清風
65部分:64:決戦
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ない…風に切り裂かれ、吹き飛ばされ、床に叩きつけられ、無残に周囲に居たガジェットが破壊されていく。

 「セプト、『貫き』!」

 『おうさっ、風速加速、飛行速度加速』

 更にその状態で、高速飛行…普段でさえ、軽い射撃呪文程度はじく風の結界が、今は通り過ぎる場所をなぎ払っていく。
 が、当然魔力も体力も今までより飛躍的に消費して行く、ただでさえこの先は来いAMF空間、どんどんと魔力は消失して行く。

 「これで…ラストォ!」

 轟っという風の塊が、新型のガジェットを床に叩き付け、潰し、爆発する。
 それとほぼ同時、強く吹いていた風が収まり、良彦も大きく何度も深呼吸している。

 「さすがに、このAMF下だときついな」

 『そうじゃな、じゃが相手も打ち止めらしいのう』

 「なら、さっさと終わらせるか、さっきから船に振動が走ってる…ヴィータとなのはも派手にやってそうだ」

 『確かに、急がねば遅刻になりそうじゃ』

 セプトとそんな軽口を言い合いながら、進んで行く。
 
 たどり着いた其処は広い空間、良彦の足元から、薄いガラスのような足場が真ん中まで続き、そこに一人の女性が立っている。
 付いたときに、眼鏡を外し、纏めていた髪を解いた女性が、此方を見て、にこりと笑う。

 「こんな場所まで用こそ、清風の騎士さん…ですが、此方に一人出来てよかったんですか?」

 そう言いながら、見せつけるように幾つものウィンドウをこちらに向ける。

 フォワード陣は分断され、ティアナは1対3、スバルはギンガと、エリオ、キャロはルーテシアとその召喚獣と戦っている。
 シグナムは以前本部に向かっていた、騎士ゼストとツヴァイとユニゾンして戦い、アインはU型を相手取る。
 フェイトはスカリエッティと、戦闘機人2人と戦っている。

 なのはは、恐らくヴィヴィオなのか、青い騎士甲冑をきた、虹色の魔力光を持つ少女と相対している。
 ヴィータは駆動炉に向かい、巨大なドリルの付いたアイゼン…ツェアシュテールングスフォルム、ギガント状態のアイゼンにドリルと噴射口が付いたヴィータのリミットブレイクだ…で、駆動炉を破壊しようとしている。

 「…んで、なにが、こっちきてよかったなんだ?」

 「皆さん苦戦してらっしゃいますよ、それに」

 踏み込んだ瞬間、ユニゾンが解除される…この空間のAMFはほぼ完全に魔力を無効化しているらしい。

 「そんな状態で此処に来て、何が出来ると?」

 その相手の問いに、苦笑を浮かべながら

 「そうだな…順番に答えるか…まず、フォワードも他の奴らも、これくらい自分で何とかする、其処に関して俺には疑いは無い」

 言ってるそばから、フォワード陣の決着が付いていく…3
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