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鉄槌と清風
65部分:64:決戦
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良彦の問いにまずヴィータが答え

 「んじゃ、俺はこの濃いAMFの所だな、ある程度の相手なら何とかできんだろ」

 更に良彦が提案し

 「そっち任せていいなら私はヴィヴィオの所へ」

 「おう、任せとけよ、きっちりかっちり落とし前付けさせねーとな」

 「だな、それじゃそれぞれ目的を遂げたら脱出だ、また外でな」

 最後に言ったなのはに、良彦、ヴィータが拳を突き出し…3人で拳をあわせ。

 「おっし、いくぞ!」

 「おう!」

 「うん!」

 掛け声と共に、それぞれの方向に向かい飛び出していく。



 ユニゾンしたセプトと共に、無数ともいえるガジェットの中を、時に駆け、打ちぬき…時に翔け、切り裂く。
 対多数の技をほぼ持たない良彦…リミットブレイクすれば少し違うのだが…縦横無尽に空を床をかけ、一撃の下にT型V型を破壊して行く。

 「ホント、何処に乗せてんだこれ」

 『飽きるほど沸いてくるのう』

 少し疲れたのか、愚痴のように吐き捨て、今もV型を『風拳・嵐』で内部から破壊していく。
 それで、近くにいたガジェットが一段落したらしく、一瞬の静寂…此処まで数十分、AMFが異常に濃い部屋、というか空間、まではもう少しのはずだ。

 「もう一頑張り、いくとしまっ!」

 『ロードッ!』

 掛け声をかけようとした瞬間、『凪』を後から襲う感覚に、無意識レベルで身体が反応…足を一歩踏み出し、身体全体を回転させ、『捌く』。
 振り返り、見え始めたのは、両手に刃を持ち、胴体は多脚に支えられ、頭のような場所に目のような切れ込みの入ったガジェット…思い出す、かつて自分となのはを貫いた、アンノウンを。

 そのガジェットが、いつの間にか良彦の背後と言わず、前方にも溢れている。
 恐らくは光学迷彩に動作音も抑えられているのだろう、隠れている間は。
 目に見えるようになってからは恐怖を煽るように足音が響く。

 「そういう、事かよ…あんときのもてめーらの仕業か…丁度いい意趣返しだ…全部ぶっ潰す」

 が、そんななか、良彦を取り巻く風は強さを勝手に増して行き。

 「セプト、ゼピュロス…ブレイク!」

 『心得た、思う存分ゆけい!』

 『了解、リミットブレイク…スタート』

 セプトの掛け声、ゼピュロスの何時もの冷静な声と共に、魔力も風も良彦を取り巻いて暴れ出す。
 良彦のリミットブレイク…『千風』モード…は、本人の意思により、時に刃、時に嵐に、時には風塊へと姿を変え、本来『凪』の感知、迎撃に使われる並列思考…数十発の射撃魔法を相殺できるレベル…が攻撃へとその大半をまわされる。
 結果として、この状態の良彦に近づけば…この時はガジェット相手なので遠慮などは一切
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