5日目
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在を認識したゴブリン達が槍や弓で襲い掛かってきた。
「落ち着いてやれば.....ふ、ファイヤボール!」
多少動揺したもののユーハの杖から放たれた炎の玉は一直線に飛んでいき、ゴブリンの皮膚を焼き、その命を終わらせた。
「た、倒せた。」
そう呟き、息を吐くユーハの背後からズシャ!という音と共にキラキラと光る刀身が現れた。
「気を抜くな、まだ一匹倒しただけだ。いや、これで二匹目か....だがまだ倍以上だ。構えろ」
「は、はい!」
足元を見るとゴブリンの胴体が見え、その近くには頭部が転がっているのが見えた。
....上出来だ。
八雲は輝彩滑刀を仕舞い、座り込んだユーハを見た。
辺りにはゴブリン達の死体が転がっている。
「ぼ、僕また足引っ張って」
いや、上出来だ。手助けしたとはいえ、殆んどのゴブリンはお前が倒した。
「でも」
元より足を引っ張られるのは分かっていた。だから気にする必要はない。それよりも足を見せろ。
「えっ?」
負傷している。肉がかなりえぐりとられているぞ、出血量も酷い。気づかなかったか?
ユーハはハッと足を見た。
「な、何で.....痛みはないの、に。」
フラッ。
突然ユーハが地面に倒れ込んだ。
ユーハ?.....意識が無い。このままでは不味い、か.....。
八雲は応急処置のため、あのスタンドを呼んだ。
クレイジーダイヤモンド。
治療能力を持つ青色の人型スタンド。
具体的な能力は拳で殴ったもの、(人に限らず物も)任意で治す事ができる近距離パワー型のスタンドだ。
この子供の足を治せ。
八雲の声に呼応するようにクレイジーダイヤモンドの拳がユーハの足を打つ。
すると肉片が集まりだし、一瞬で傷すら残さず治癒した。
傷は治ったが、血までは戻せない。すぐにでも町に戻らなければならないか....
クレイジーダイヤモンドを戻し、ユーハを背負うと八雲は森を抜けるため、走ろうと足を上げた。
「あれほどの傷を一瞬で治すなんてね。」
が、背後からの声に足を再び地面に付けた。
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