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偽典 ドラゴンクエストV 勇者ではないアーベルの冒険
第8章 そして、伝説へ・・・
最終話 帰還
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には、議事録は残さないように規定されているので、ここでは何も残さない。
その後、説教大会は、彼女が生きている間中、数え切れないくらい続けられることになる。
話を戻そう。
当直医が、偶然、俺の主治医であったことから、簡単な診断のあと、異常が見られないこと、念のため明日精密検査をして異常がなければ退院できること、しばらく、安静にするようにということを簡潔に説明すると、「こんなことがあるのかよ」と呟いて病室を後にした。
「じゃあ、お大事に」
看護師も、医師に従って退室した。
残された俺は、説教大会が再開される前に、後輩からこれまでの経過を教えてもらった。
俺が、酔った勢いで川に落ちたとき、助けてくれたのは、後輩だった。
なぜ、遅い時間帯に彼女が歩いていたのかわからないが、そのことは聞かなかった。
聞いたら終わりそうな気がするし。
後輩は、俺が落ちた後、川の反対側から階段を使って川岸まで降りると、手を伸ばし、俺をつかまえた。
すぐに、彼女は、大声を出して救助を呼んだ。
幸い、周辺に何人かの男性がいたことから、協力して川からひきあげ、救急車を呼び病院へと搬送された。
身体には大きなけがもなく、ほとんど水も飲んでいなかったのだが、俺の意識は回復しなかった。
脳にダメージを受けた可能性から脳も検査してもらったのだが、こちらも問題なかったようだ。
原因が分からない状況で、それでも、点滴を受け続けながら入院していた。
一人暮らしだったことと、後輩が現場からついてきていたことから、付き添っていたということらしい。
「最悪の事態も覚悟して欲しい」と、医師からの宣告があったようだが、結局、今日意識を取り戻したとのことだった。
「迷惑をかけたな」
俺は、最後の方では涙を流しながら説明をしてくれた後輩に対して、謝罪した。
彼女はかなり疲労していた。
いろいろと渋っていたが、家に帰らせた。
翌日、俺は精密検査を受けて、問題が無いことを医師から告げられた。
「だけど、個室だからといって、無理はしないように」
と、訳のわからない注意を受けた。
俺は、ゆっくり休むつもりだ。
久しぶりに戻ったこの世界に慣れる必要もあったし、ここは市立病院だ。
部局は違うけど、俺が変なことをしたら、職場にすぐに知れ渡るはずだ。
友人が、勝手に用意してくれたお見舞いのPCソフト(18未満お断り)を開封するわけにはいかない。
第一、ここにはパソコンはないし。
説教大会の合間に、いや、入院期間中に、俺は魔法が使用できるか確認していた。
どうやら、今の俺にはMPが無いので攻撃魔法は、使えないようだ。
ひょっとして、この世界で童貞であったのなら、魔法が使えたままだったかもしれない。
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