バレンタインデーキッズ 〜名誉をかけて〜
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らかで幸せで素敵な儀式をね……砕け散れぇ!!」
僕は手の中にイメージした千代子ちゃんの偽の心を手から血が出る位強く強く強く握り潰
「うわぁぁぁあぁああぁぁぁぁあぁ!!」
突然の激痛に僕は思わず手を開いた。
「ぁあぁあ、血が出てるぅ……」
僕の手には多数の切り傷があった。それだけじゃない。砕けなかった!
「何故だ!何故なんだぁ!」
僕は叫んだ。喉がひりつく。
「……あなたが私のチョコレートを砕こうとするのは読めていた」
千代子ちゃんはポツリと口を開いた。
「!?」
「だから私は、チョコに無数の刃物をトッピングしたのよ」
「な……、んだと……ぉ」
そうか、千代子ちゃんは自分が怪我するのも厭わないで、『自分の思いを絶対に届けること』を叶えようとした……
「ハハ……ハハハ……」
僕はその場に崩れ落ちた。なんて鋭くしなやかな愛だ……
「欲しかった……」
僕はカラカラの喉で掠れた声で呟いた。負け惜しみでも、三手火神さんに聞いて欲しかった。
「それだけの愛が……、弟じゃなくて……」
僕はうなだれてすすり泣いた。
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