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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第271話】
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攻撃を行おうと突撃した――だが、宇崎の口元が歪み、笑みを見せた。


「ほら、プレゼントだぜ……有り難く受け取りなぁっ!?」

「……ッ!?」


 ピンを抜かれたフラググレネードを放り投げる――。

 加速したら急には止まれない――まるでスローモーションの様に機体の横をフラググレネードが通り過ぎ、そして――。

 炸裂し、大きな爆発に俺は飲み込まれると共に絶対防御が発動――試合終了のブザーが鳴り響いた。

 爆発の衝撃に、横から爆煙を抜け出し、地面に墜ちてごろごろと転がり――止まると、夕暮れの赤い空が目に映った。


「……負けたか」

「おー? 今回は私の勝ちー」


 試合が終わったと同時に、いつもの宇崎の声が聞こえ、倒れていた俺を覗き込む様に見つめていた。


「……完敗だな。 まさか背部ブースターの繋ぎ目狙われるとはな」

「おー、何とか当てたぞー? たてるかー?」


 笑顔で手を差し伸べる宇崎の手を掴み、俺は立ち上がる。


「……悔しいが、勉強になったよ。 ありがとな、宇崎?」

「へへー。 でも、次はわからないから私も精進精進ー。 後、玲でいいー。 私もヒルトって呼ぶー」


 にへらっと笑顔を見せる宇崎――いや、玲に、俺も笑顔で応えると。


「……あぁ、ならこれからは玲って気軽に呼ばせてもらうよ」

「おー! とりあえず、今日はヒルトが負けたから後片付けしとけー」

「……あぁ、派手に荒らしたからな」


 そう言い、アリーナを見ると所々の土が抉れていた。

 これは少し時間がかかるなっと思いつつ、苦笑しながらどうしたものかと思う。

 徐々に夜のとばりが落ちる、九月三日の夕方での出来事だった……。
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