プロローグその1:デバイスは小包で届けられました
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陣みたいな何かが出てきてブラック・モロを弾き飛ばした。
「ーーーーぁぁぁあああ!!?」
叫んでいた俺は、逆再生させたみたいに「あ」の抑揚を変化させて驚いた。
ブラック・モロも充分異常だったが、魔法陣の方がもっと異常な出来事である事は9歳にもなりゃ嫌でも理解できる。
実体を持つ「馬鹿でかい犬」と実体の無い「魔法」とを天秤にかけりゃどちらが常識的にあり得んかは一目瞭然だ。
≪大丈夫かぁ、ジャリどもぉ≫
呆気にとられる俺達耳元に届くオッサンの声再び。
俺達はその声の在り処を「何処だ何処だ」と首をキョロキョロさせて捜すが見当たらない。
それもその筈、そのオッサンは俺のポッケの中に入っていたんだ。
つっても小っさいオッサンが入って居た訳では無いのだが……。
≪ここだジャリども、おめーさん達のポッケの中だ≫
物凄く癖のある声にまさかと思った俺達はポケットの中に手を突っ込んで弄ると、そこの出てきたのは例の『兄貴の土産』だった。
キーホルダーだから文字通り家やチャリの鍵を取り付けてポッケの中に入れていたんだが、まさかソイツが喋るとは誰も思わんよな……。
だがそのキーホルダー、正確には俺の持っている『馬上槍と盾をあしらった銀色のエンブレム』を目の前に持ち上げるとソイツは先ほどと全く同じ声でもって、俺達にこう言った。
≪まったくおめーさん達もついて無いなぁ、だけど安心しろ、私が目覚めたからにはもう安心だぜぶるぁあああ!!!!≫
そんな若本っぽいヴォイスに、なんだか知らんがすっげー濃い奴だなぁと俺は思った。
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