第十七話 覇王
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を憎み・・・その精神は後継者にも受け継がれ平和と繁栄が数百年もの間続いたのです。アルケイディアもロザリアもその源流はガルテア連邦に属していた都市国家であり・・・レイスウォール王が築いた平和の中で生まれ育ったようなものです」
そういえばアルケイディア帝国の前身アルケイディス共和国もロザリア帝国の元になった都市国家群もガルテア連邦に属していたことをセアは思い出す。
「レイスウォール王は覇王の血統の証となる3つの遺産を残しました。その内【夜光の砕片】はのちのナブラディア王家へわたり・・・【黄昏の破片】はダルマスカを建国した我が父祖へ・・・最後のひとつ【暁の断片】はここに封じられて・・・その存在は王家にだけ伝えられてきたんです」
ん?じゃあ何故ダラン爺は王家の証が王墓にあることを知っていたんだ?
セアはダラン爺が何か問題をおこして王家から追放でもされたのかいう想像が浮かんだ。
意外とありえそうだと思うセアであった。
「覇王は今日の事態を見越しておられたのでしょう」
ウォースラがそうアーシェに言うが幾らなんでも無理だろとセアは思った。
ダラン爺から聞いた話では直系の王家が断絶した際にナブラディア家とダルマスカ家の当主が【暁の断片】を封印したと聞いた。
しかしアーシェの話を信じるならば当初より【暁の断片】はここに封印されていたようだ。
まぁ数百年も昔の話だし諸説があるのだろうとセアはあまり深く考えなかった。
アーシェは王墓を見上げながら話を続ける。
「代々の王のみに許された場所ですから証を持たない者が立ち入れば・・・」
「生きて帰れる保障はなし。墓守の怪物やら悪趣味な罠やら・・・そんなところか」
バルフレアがアーシェの言葉に続け喋った。
バルフレアの台詞にアーシェは頷き続きを話す。
「その先に眠っているのです。【暁の断片】も覇王の財宝も」
「話が上手すぎると思ったよ」
「バルフレアがここにきた理由は財宝目当てか」
アーシェとバルフレアの会話からバルフレアの目的を財宝と推測したセアはからかうような声でバルフレアに話しかけた。
するとバルフレアは嫌そうな声でセアに言う。
「そうだよ。そういうお前の目的は?」
「ヴァンたちを生きてラバナスタに帰すことだよ」
あまり乗り気ではないが同じく遺産狙いの為セアは苦笑しながら嘘をついた。
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