不気味な風
[8]前話 [2]次話
そして、翌朝―。
「キャァァッ!!」
「誰か!誰か来てくれ!!」
血塗れの店。
転がっている死体に、住民達が大騒ぎしていた。
『朝から、“嬉しい悲鳴”が聴こえる(妖笑)』
一晩泊まった宿を出て、屋根の上に登り、住民達を見下ろすムウマ。
「下がって下さい!」
「これ以上は、中に入らないで下さい!」
すると、通報を受けた海軍支部の海兵達が現れた。
『バレると面倒だ』
ムウマは黒いコートを翻し、その場から姿を消した。
そして、この報道は海軍本部に告げられた。
―海軍本部―
「センゴク元帥!」
センゴク「どうした?」
「さ、昨夜…夏島で殺戮事故がありまして…」
冷や汗を流しながら、センゴクに報告する海兵。
センゴク「また海賊か!」
「海賊なんですが…少し妙でして…」
センゴク「妙だと?」
海兵の不可解な言葉に、違和感を抱く。
「店内に居た一般人だけでなく、自分の仲間も全員殺されて…」
言いずらそうに言う海兵に、センゴクは内容に驚く。
センゴク「それで…犯人は捕まえたのか?」
「それが…。それらしき人物が、自ら腹を刺した跡がありまして…」
センゴク「!!?」
予想外の答えに、ギョッと驚くセンゴク。
センゴク「こんな事件が連続で続くなど、前代未聞だ…」
頭を抱えながら、センゴクは今後の対策を考える
センゴク「直ぐに手配書を作る様、アタッチに伝えろ!」
「はっ!!」
敬礼すると、急ぐ様に部屋を飛び出した。
センゴク「(何故、こんな立て続けに…)」
机に頬杖をしながら、改めて事件を整理するセンゴク。
センゴク「(まさかムウマが…!)」
すると、脳裏に彼女の面影を過らせる。
センゴク「(いや…そんな筈は無い。ましてや、まだ子供がそんな…)」
「エニエスロビーの情報に依りますと、先日、傍観者と名乗る子供が侵入したと…」
センゴク「!!」
ふと、以前の不可解な事件も過った。
センゴク「まさかっ…!!」
額には、変な汗が流れて、
不気味な風が…
擦り抜けた
to be continued
[8]前話 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ