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虹の軌跡
第六十話

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虹太郎が帰宅した頃、学園では…

バイトがあると言ってはじめが帰ると、より重たい雰囲気が漂う

その沈黙を破ったのは啓一だった

啓一
「あおいちゃん、聞いてほしい話がある。…虹太郎の事で」

あおい
「七橋君の…?」

なにやら意を決したように真面目な表情の啓一

啓一
「あぁ、虹太郎が野球を頑なに拒む原因の話だ」

はじめ
「おい、潮見」

琴莉
「ケイ君、それは…」

口を挟もうとした2人を手で制する

啓一
「いずれ知ることだ。それにアイツも察してるだろうしな」

あおい
「それって、七橋君がキャッチャー出来る事と関係あるかな?」

啓一
「もちろん」

隠すような様子は微塵も無いらしい

啓一
「その代わり、虹太郎を必ずここに呼び戻すこと。これは俺も頑張るけど」

あおい
「わかった、約束する」

矢部
「オイラもやるでやんす。七橋君は大切な仲間でやんす」

ようやく自力で立ち上がり、椅子に座り直す矢部

啓一
「よし、じゃあどこから話そうか……そうだな、虹太郎が東雲に転校してきたとこから話すとしよう」
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