4日目
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事ぐらいなら自分でも探せる。その条件なら私は呑むわけにはいかんな」
「む、最後のは無視ですか?まあ、いいです。でも、お兄さんはホントにこの地域一帯の村の事知らないんですね。ここら一帯の村はお兄さんのような別の地域から来たいわゆる“余所者”には特に厳しいんですよ。今までのところがどうか知りませんが、いくら実力があろうとお兄さんみたいな人には決して仕事を任せてくれないですし、討伐報酬を受け取れないどころか捕まると思いますよ」
話を聞く限りだと、相当余所者に厳しいらしい。
それに、村なら情報やらなんやらを運んでくる余所者の存在が不可欠だと思われるが………
「なぜ、そこまで余所者に厳しい?一般的なところなら普通そこまでそこまで厳しくはないだろう?」
「私もみんなの余所者への反応が気になって村長に理由を聞いたことがあるんですよ」
「それで?」
「曰く、信用だそうですよ。おかしいですよね?私みたいななりたての新米ハンターに依頼を持ってくるよりもお兄さんのような実力ある方に依頼した方が効率がいいはずなのに」
なるほど、信用か。確かに依頼を受けるのなら、いくら実力があっても得体のしれない“余所者”に頼るより、実力がなくとも信用できる同郷の人に任せたほうがいいだろ。
言ってしまえば依頼とはビジネスの一種なのだ。
依頼を受ける側は信用を売りにし依頼者から報酬を得て、逆に依頼者は受ける側から信用を買いそれに見合った報酬をだす。
つまり、このような場合は単に実力だけではなく、それよりも依頼を受ける側が依頼主への信用の有無の方が重要になってくるだろう。
もしかしたら、自らの命が危険にさらされるかもしれないのだ、ならば下手に余所者を連れてくるよりは信用がある者に頼みたいのであろう。それをわかっているからこその村長の判断だと思われる。
「そういうことか………ならば、君の条件をのもう。でも、いいのかね?君が言っている通り、余所者には厳しいのだろう?」
「あ、そこら辺はたぶん大丈夫だと思います。余所者の方に対しては厳しいですけれど、パーティー人員として、もしくは村の方の紹介があれば大丈夫だそうです」
「それは、よかった。では、よろしく頼むよ」
そういって、右手をさしだす。これは、交渉が成立したという証であり、彼女への信頼への証でもある。
彼女は一瞬、虚をつかれた顔をしたものの、右手をだし満面の笑みを浮かべた。
「はい?こちらこそ、よろしくお願いします?」
そんなやり取りをした直後、“ぐ〜〜”と、どこからともなくそんな音が聞こえた。
気になって、音の発生源らしき場所へ顔を向けると、彼女が顔をまっかにしてうつ向いていた。どうやら、発生源は彼女らしい。
ふと、太陽の位置を確認してみると、日は完全に昇りきっては
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