スーパーロボット大戦OG外伝
0524話
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余程重要だった。
ゴーヤクレープ。俺の脳裏にある種トラウマ染みて刻み込まれたその食べ物は、麻帆良でしか見かけた事がない物だ。少なくてもSEED世界で見た事は1度も無い。そうなると……
チラリ、とメニューではなく店主へと視線を向ける。そこにいるのは見覚えのない顔だ。
「……麻帆良から来たのか?」
あるいは、こう言う呼び方が正しいのかどうか分からないが密航者なのかもしれないと思って鎌を掛ける。
「ありゃ、あんた等はあっちの関係者か。うん、そうそう。交流の一環として麻帆良大から、魔法生徒の俺が派遣されたんだ」
店主の俺よりも多少若いように見えるその男はいともあっさりとそう返すのだった。
って言うか交流の一環でクレープ屋とかどんなんだよ。ウズミも近右衛門も何を考えているのやら。
「へ!? この人麻帆良から来たんですか? じゃあ、もしかして……魔法使い!?」
シンがチョコバナナクレープを手に持ちながら驚きの表情を浮かべる。
オーブでは既にシャドウミラーの本拠地を通して他の世界と交流を持っているというのはそれなりに知られている。もちろん世界の状況とかを考えて大々的に公表している訳では無いが、各国の上層部やロゴスのような大企業のトップ達は知っている。それに公表はしていないが、同時に隠している訳でもないので草の根的に情報は広がっていっているのだ。
特にここにいるメンバーはシン以外全員シャドウミラーの所属である以上、ホワイトスターでそれなりに魔法について触れる事もある。そしてそんなメンバーと仲のいいシンだけに魔法についてある程度知っていてもおかしくはなかった。
「あの、あの……もし良かったら魔法を見せて貰えますか?」
そんなシンの期待に満ちた目に、クレープ屋の主人は苦笑を浮かべつつ懐から杖を取り出す。……初心者用の玩具のような杖を。
「何で初心者用の杖なんだよ」
思わずそう突っ込んだ俺は悪くないだろう。だが、クレープ屋の店主は当然とばかりに返事をする。
「当然だろう? ここはオーブの街中だ。麻帆良で使ってるような大きな杖とかを持って歩く訳にはいかないだろう? ただでさえこっちの世界だと魔力消費が激しいんだ。認識阻害を使い続ける訳にもいかないし、もし使ったとしたらクレープ屋的に客も来ないじゃないか」
「……指輪型の魔法発動体とかを使えばいいだろうに」
「俺の収入じゃ高くてちょっと手が出せないんだよ。それに俺自身元々そんなに魔力が高い方じゃないんだ。この世界で魔法を使うにしてもそこの坊主みたいにちょっとした魔法を見せてって頼まれる程度なんだから、この初心者用の杖で十分間に合うんだよ」
そういうものなのか? と言うか、指輪型の魔法発動体って高価なのか。エヴァがあやか達に気安く
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