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戦国†恋姫 外史に飛ばされし者
第6話
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いた久遠が入室してきた。


久遠「はっはっはっ。やるではないか竜司」

竜司「まぁこうなることは予想の範囲内だったが…本当に闇討ちしてくるなんてな。どういうことだ?」

久遠「どうもこうも、どうせ貴様のことだ。隣室での会話を聞いておったのであろう?」

竜司「まぁ気で察知出来てたから念には念を入れて構えてはいたが、その会話を聞いて確信に至ったまでだ」

久遠「それにしても見事な目くらましよ。布団の中に枕や焼き物を入れて擬態し、自身は我らにバレぬよう気配を殺して待ち構えていたのであろう?」

勝家「ぐっ…動けぬ…!」

長秀「完全にしてやられました…申し訳ございません久遠様…」

久遠「ふむ…我ら織田家の二枚看板である、鬼柴田と米五郎左を手篭めにするとは…身のこなしも良く、機転も利く。それでいて草の様な真似事もでき、体捌きは武士の組み討ちそのもの。して…貴様にやられたこやつらは起きられるのか?一体何をしたのだ?」

竜司「あぁ、ただ俺の気を二人に送り込んで、身体を動かすための神経を一時的に麻痺させただけだ。送る気の量は抑えてあるから、もう半刻もすれば動けるようになるだろう。」

久遠「デアルカ…どうだ?壬月、麦穂、結菜!中々の武者振りではないか!我の目に狂いはなかったであろう!」



 何故か久遠が自慢げに胸を貼りながら言う。久遠自体は、俺のことは元から認めていたのであろう。


久遠「グウの音もでんか?よし!壬月、麦穂!お前達が申したとおり、此奴は貴様ら二人、いとも容易くあしらってみせたのだ。否とは申すまい?」

竜司「………」


 先程襖の向こうの会話は確かに俺にも聞こえていた。だから俺も言われたようにあしらってみせた。普通ならこれで認めるところではあろうだろう。しかし、相手は誇り高いサムライ二人。動きを封じているとは言え、力を抑えてあるのでもうじき動けるようになる。未だ、警戒するに越したことはない。


久遠「大丈夫だ。我の名にかけて約束しよう」

竜司「………わかった」


 いざとなれば、もう一度…今度は強めに気を叩きつけようかとも考えたが、ここは久遠の言を信じ、殺気を出すのをやめ、先程持っていた二丁拳銃もどこかしらへ消え去った。


竜司「すまなかったな。少々手荒な真似をした。すぐに動けるから、もう暫し我慢してくれ」

長秀「いえ…」



 そう言うと、長秀も身体の力を抜いたのであろう。今は殺気も闘気も感じなくなった。


竜司「さて、これで二回目の対峙、あなたは…いかがか?」

久遠「うむ…どうなのだ?壬月」

勝家「…田楽狭間での鬼を撃退したあの武、足さばき、それに気の使い方…そこは賞賛に値するでしょう…事実、私も手も足も出
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