暁 〜小説投稿サイト〜
戦国†恋姫 外史に飛ばされし者
第6話
[1/8]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
戦国†恋姫 外史に飛ばされし者




第6話



竜司「…………」


 どのくらい寝ていたのだろう…目が覚めたと思ったら辺りは薄暗く、明かり一つ付いていない。


竜司「……(それに…いるな…隣の部屋に…)」


 明らかに隣の部屋につながる襖の向こうから、人の気配がする。
一人、二人ならまだしも明らかにそれ以上の人数だ。


竜司「…(ひとり…いや、二人の気配はおそらく、久遠と帰蝶だろう…。でも後二人は…)」


 ある程度誰かは予想はできていたが、耳を澄ましていると、微かに声が聞こえてくる。
その声から、誰がいるのか判断はできる。


竜司「…(この声は…間違いない…。田楽狭間で久遠を助けた時に会ったあの2人だ…)」


 その二人のうち、約一名の気は、明らかに闘気を出している。
勇将、猛将でもその気は完全には隠しきることはできない。


竜司「…(修行時代、散々感じた気だ。だけど、あまり騒ぎにはしたくないが…仕方ない。念の為、備えておくか…)」


 そして竜司は、気配を殺し、相手の出方を見ることにした。
さぁ、どうくる…。



勝家「全く…。我らに何の相談も無しにそのようなことを決定されるとは…」

久遠「別に構わんだろう。壬月達が心配するような男ではないぞ?」

長秀「何を根拠にそのようなことを判断されるのです?」

久遠「うむ。瞳だ。瞳の色、そして瞳の奥に力強い医師が見て取れる。あやつもお前達並の武を持ち合わせているだろうが、何より、他の者とは全く違う強さを感じたのだ。だから我は奴を信じた」

長秀「…い、意味が分かりませんよ、久遠様」

帰蝶「家老の二人の言う通りよ久遠。私に何の相談もせず、あんな得体の知れない者を近づけるなんて!」

久遠「ふむぅ…何故貴様らに分からんのか。我は、中々骨のある男と見ているのだがな」

勝家「しかしながら、出自も分からず、ましてあの様な不明な現れ方をした者を、簡単に信用する訳にもいきますまい」

長秀「織田上総介様の家老として、私も壬月様のご意見に賛成ですわ。そりゃ、鬼を追い払ったあの力は、認めますが…」

久遠「頑迷な奴らだ。ならば貴様ら自らの目で、とくと検分すればよかろう」

勝家「そうさせて頂きましょう」

久遠「ただし、試した後、少しでも認めるところがあるのならば、今後一切の口出しを禁ずるぞ?良いな?」

勝家、長秀「「御意」」

久遠「結菜もそれで良いな?」

帰蝶「ええ。あいつが何者か分かられば、私だって無用な警戒をしなくて済むしね」

久遠「よし。…で?奴はどうしている?」

帰蝶「さっきまで眠っているみたいだったけど?」

勝家「ならば
[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ