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ヘタリア大帝国
TURN125 シチリア降下作戦その七

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「歓迎してくれてるし」
「来るのが遅いんだよ」
 今度はこう言うロマーノだった、やはり面白くなさそうな顔だ。
「何でだよ」
「いやあ、準備に手間取ってね」
「料理に時間かかったのよ」
「それでなのよ」
「御免ね」
「そうかよ」
 ロマーノも美女達の言葉に一応納得した、そうしてだった。
 二人は母国の美女達の歓待を受けた、そのうえで彼女達の料理に美酒を楽しむ。ロマーノも心では満足した。
 枢軸軍はナポリに集結してそこからローマに向かうことになった、そのローマにあるものは。
「グスタフラインですね」
「ああ、あれだね」
 南雲が小澤の言葉に応える。
「ドクツ軍がローマに置いたね」
「あれをどう突破するかですね」
「ローマを攻略するにはね」
「そしてグスタフラインを突破しても」
「アルプスに相当な要塞があるらしいね」
 南雲の目が鋭くなる、そのうえでの言葉だった。
「しかもドクツの最新鋭兵器がこれでもかって集まっていて」
「それと兵ですね」 
 小澤は淡々と述べていく。
「機械の兵もいるとか」
「サイボーグかい?」
「詳しいことはわかりませんが」
「何かいるんだね」
「どうやら」
「何かドクツはわからないことが多いね」
 南雲から見てもだ、今のドクツは謎に満ちていた。それで二人がここでゾルゲを呼んだ、ゾルゲは呼ばれるとすぐに二人の前に現れた。
 だが、だった。その彼もドクツのことについては。
「我々も入り込めないのです」
「ドクツにはですか」
「そうなんだね」
「是非入りたいと考えています」
 敵国への情報収集、それを忘れてはならないからだ。
「ですがそれでも」
「中々ですか」
「入られないんだね」
「明石大佐の方もです」
 彼にしてもだというのだ、日本が誇る諜報員の。
「入り込めない様です」
「何か凄い国ですね」
 その話を聞いてだった、小澤は素直に賞賛の言葉を述べた。
「今のドクツは」
「まさに鋼の守りです」
 それで諜報員も寄せ付けないというのだ。
「我々も鉄のカーテンと呼ばれていましたが」
「ドクツは、ですね」
「はい、鋼です」
 鉄よりも堅固なそれだというのだ。
「どうにも入り込めないです」
「そうですか」
「それは参ったね」
 南雲もこの状況には難色を示すしかなかった。
「敵のことがわからないってのはね」
「軍の数はかなり少ない様です」
 このことはわかっているというのだ。
「どうやら」
「元々ドクツ軍は少数精鋭で」
「しかし問題はですね」
「その兵器の質だね」
「そこがよくわかりません」
 今ドクツ軍がどういった兵器を使っているか、だというのだ。このことが全くわかっていないというのである。
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