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とある碧空の暴風族(ストームライダー)
新たなる力へ
Trick63_ムサシノ牛乳
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ダウンの為だ。

 今日の練習は終わったから。ここには100mレーンがあるから
 適当に何本か走って終わりだ」

黒妻が指さしたのは下。つまり美琴達が練習で使っていたレーンをこれから使おうとしている。

クールダウンは、いわば準備運動の逆。
本番と言える運動した後に、適度に体を動かして徐々に体を元の温度へと
下げるための運動だ。運動のデメリットを最小限にする効果がある。

それを聞いた試験組4人は、A・Tを返した後に同じようにクールダウンをしようかと考えた。

と同時に、ふと視線を佐天と黒妻の脚元に向けた。

「あれ? 佐天さん、それってA・Tじゃないよね?」

見れば、A・Tではない変わった靴を着けていた。
佐天のものはブーツ型でふくらはぎまでを覆っている。
黒妻は従来と同じくるぶしまでを覆っているが、革靴のように表面が滑らかだ。

そして何より、2人の靴はローラーが無い。A・Tの最大の特徴がない。

ローラーの代わりに、地面に接する部分が長く伸びている。
例えるならば、天狗や修行僧が使う一本刃下駄のようだった。
それは横幅はあるが縦幅はない、バランスを取りづらいものだ。

「ああ、これ? A・Tじゃないですよ。
 バランス感覚の訓練に使っているやつです」

「よくそれで立てるね。ここに向かって歩いてた時も全く気付かないくらいに
 安定していたよね?」

「練習しましたから。A・Tはバランス感覚がとても重要なんですよ、御坂さん」

「・・・それで練習したら、私達も上手くなるかな?」

「無理だと思うよ、琴ちゃん♪」

「どうしてでしょうか、とミレイは疑問を投げます」

「佐天さん達が使っているのって、相当難しいと思う♪
 たぶん、≪歩く≫どころか≪走る≫が出来るようになっても、まだ安定できない♪
 体幹バランスが3、4段階ぐらい上手くならないとまともに練習すらできないよ♪」

「さすがだな美雪。信乃も同じ事を言ってたぜ。
 俺らも先々週ぐらいにようやく立てるようになったぐらいだ」

黒妻は感心したように頷く。

「私、健康目的なんですけど太極拳をやっているの♪
 そのおかげで短い一本歯の下駄なら使えるよ♪ 佐天さん達が履いている靴より
 難しくは無いバージョンのやつで練習したことあるのよ♪」

『へ〜』

「皆様、お話をお楽しみのところに申し訳ありません。
 そろそろ18:00になります。A・Tを回収する時間が迫ってます」

雑談に花を咲かせていたが、メイドの紗和琥によって一時中断された。

「そっか! 危ない危ない。ありがとうございます、紗和琥さん」

「いえ、お気になさらずに。お仕えするものとして当然のことです」

「それじ
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