第六話 誘拐犯に制裁を!
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儲けってツラか。お前は腐った肉でも噛んでろよ」
バルフレアは子連れで不利な状況なのに敵を挑発する。
その言葉に緑色のバンガが声を荒げた。
「バルフレアァァ!!!てめえの賞金の半分は、そのガキで穴埋めしてやらぁ!!!」
バルフレアは指名手配犯だったな。
そして確か犯人を殺すと賞金が半分になるんだったけ。
ということはこのバンガはバルフレアを殺す気みたいだ。
「この野郎! パンネロはどこだ!?」
「アァ?餌はもう必要ないからな。途中で放してやったら泣きながら飛んで逃げてったぜ!」
緑色のバンガがヴァンに気をとられた一瞬の隙を突いてラーサーが持ってきた人造の魔石を緑色のバンガめがけて投げた。
ひるんでる隙にラーサーが投げた魔石を回収して反対方向へにげる。
あれ投げていいのかとセアは思ったがヴァンがラーサーを追って反対方向へ走ったので全員が便乗する。
「こらっ、てめぇら・・・逃がすかぁっ!」
緑色のバンガが手下を引き連れて追ってきた。
「いちいち相手してられるかって。適当にあしらってずらかるぞ。」
バルフレアの台詞に一人を除いて全員が頷いた。
あの緑色のバンガが持っているのは機械仕掛けの兵器だ。
この世界の地上ではミミック菌という細菌が金属を腐敗させるので機械はもっぱら飛空挺に使われている。
だから地上での戦闘では剣や魔法が主流で機械を使用しているのは少ない。
なぜならコストが高すぎるからだ。
もし2年前のダルマスカの兵士全員を機械兵器で統一しようとしたらアルケイディア帝国並の経済力が必要になる。
加えて電気系統が変になっていないかメンテナンスもほぼ毎日しなくてはならないし、毎日武器が取り上げられていたら軍として失格だ。
だから使われるとしても簡単な造りの銃などが精々だ。
そんな武器しかないからあの緑色のバンガの武器は接近戦では圧倒的な強さを誇る。
「ちょっと俺が足止めする。みんなは先に行っててくれ」
「なに言ってんだよセア! 早くにげるぞ!」
セアのとんでもない発言にヴァンが逃げようと進めるがセアはヴァンを睨んで・・・
「行け」
物凄く低い声で言いヴァンは飛んで逃げた。
するとバンガ達が笑いながらセアを罵ってきた。
「お前、そんな武器で兄貴に勝てると思ってるのか?」
「馬鹿じゃねぇの」
「違いねぇ!」
すると緑色のバンガが話しかけてきた。
「ほう、逃げずに残るとは腕に自信でもあるンだろうな」
「そういえばあなたの名前を知らないがなんて名前だ?」
すると緑色のバンガがにたりと笑い武器を振りかぶって・・・
「バッカモナンだ!」
そういって武器を振り下ろした。
セアは眉ひとつ動かさず直撃した。
「ああ?」
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