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不老不死の暴君
第五話 ルース魔石鉱・内部
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めた。

「なんでアンデッドが出てこないんだ?」

ルース魔石鉱はアンデッドがよく出てくる場所の筈だ。
結構奥まで来たというのにまだ一体もアンデッドを見ていない。
皆もバルフレアの言葉を聞いてそういえばというふうに頷いた。

「確かにおかしいですね」

ラモンも同じ考えのようだ。

「俺達の運がいいってことだろ」
「・・・可能性が無いわけじゃないが限りなく低いだろうな」

ヴァンの考えにセアはある程度肯定しながらも否定した。
じゃあお前はと言うふうにバルフレアはセアを見た。

「・・・俺達が来る前に誰かが倒したとか?」
「あのトカゲ共がそんな面倒なことをするとは思えないがね」

セアは自分なりの考えをバルフレアに言ってみたが否定された。

「それにもしそうなら他の魔物も倒されているはずだわ」

フランもセアの考えを否定した。

「なら・・・何故だ?」

バッシュがそう言うとセアが俯いた。
すると・・・

「そんなの考えてたって解らないじゃん。早く行こうぜ!」

そう言ってヴァンは走っていった。
それを見てバッシュも続く。
するとバルフレアは大きくため息をついてセアに

「あいつは解ってやってるのか?」
「1年程度の付き合いだが俺が知る限り解らずやっているな」
「たちが悪い」
「馬鹿弟子が迷惑をかけるな」
「まったくだ」

バルフレアはそういうとフランと一緒にヴァンが走っていった方に歩いていった。

「馬鹿弟子に{空気}というのを教えてやるべきか」
「教えるべきだと思いますが」

ラモンはそこで一旦言葉を切って。

「でもそのおかげで先程は助かりましたし」

その言葉を聞いたセアはニヤニヤ笑いながら

「まったくだな」

そう言ってセアは立ち止まってラモンの方を向き

「そういえば君はどうして魔石鉱に来たんだい?」
「元老院議員の人から貰った石の原料を調べに・・・っは!」

ラモンは慌てて自分の口を手で塞いだ。
その様子を見てセアが悪人のような笑みを浮かべた。
その状況が数分間続く。

「元老院議員と知り合いなのか・・・まぁ他のみんなには黙っといてあげるよ」
「・・・お願いします」
「そのかわりと言ったらなんだけど君の名前教えてくれるか?」
「・・・ラーサー・ファルナス・ソリドール」

その名前を聞いてセアの顔が固まった。
ソリドール家はアルケイディア帝国皇帝を輩出している名家だ。
確かアルケイディア帝国皇帝のグラミス・ガンナ・ソリドールには4人の息子がいて上の2人は死んだはず。
そして三男のヴェイン・カルダス・ソリドールはラバナスタの執政官をやっているはずだ。
ということは目の前の少年は現皇帝の四男ってことにな
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