第五章
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のボルテージは最高潮にまでなっていた。
そしてだ。バッターボックスにはだ。西本はまたカードを切ってきたのだ。
ピッチャーの山口哲治ではなくだ。代打を出してきたのだ。
「代打、佐々木」
昨年のパリーグの首位打者佐々木恭介であった。左ピッチャーに滅法強くしかも勝負強いことで知られていた。一発長打もある。
つまりここで勝負を決めに来たのだ。それが西本だった。
しかしだ。江夏はここで立ち直った。衣笠に言われてだ。
「辞める時は一緒じゃけえ」
覚悟を決められた。この一言でだ。
それでこの佐々木は三振に取った。これでかなり楽になった。
「ゲッツーで終わりになれるんじゃな」
「ああ、それやったらな」
「じゃあ若しかしたら」
「日本一になれるかのう」
広島ファンの間に希望が戻ってきていた。
「若しかしたらな」
「これでな」
しかし勝負は続く。次のバッターはだ。
石渡治であった。技巧派のバッターだ。彼がなのだった。
バントを得意としていることでも知られている。それでだった。
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