第三話 空中都市
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「こいつも一緒に連れて行っていいだろ?」
「は?」
「だから、こいつも一緒に連れて行っていいだろ?」
セアは最初は自分の耳を疑ったがどうやら正常のようだ。
そうなると自分の弟子はいったいなにを言ってるのか分かっているのか?
「馬鹿弟子・・・魔石鉱は魔物だらけだぞ? そんなとこに自分より幼い子どもを連れて行く気かい?」
「それは俺も言ったけどこいつが分かってるって言ってるし」
それを聞きセアは少年の方に目線を向けた。
「魔石鉱は魔物の巣穴ということがわかっているのかい?」
「はい、覚悟の上です」
「だめか?」
「俺は別にいいけど・・・」
そう言ってセアはフラン達の方に目線を向けた。
あっちも気づいたのかこっちまでまっすぐ来た。
「どうした?」
「なんだかこの子も一緒に魔石鉱に行きたいらしい」
「なに?」
バルフレアがフランと目を合わせ少年の方に目を向けた。
「なんで魔石鉱に行きたい?」
「奥に用事があるんです」
「どういう用事だ」
「・・・ではあなた方の用事は」
バルフレアの顔が歪んだ。
「・・・いいだろう」
「助かります」
「俺たちの目の届くところにいろよ。その方が面倒が省ける」
「・・・お互いに」
どうやらこの少年は相当世渡りがうまいようだ。
ふとセアは少年に話しかけた。
「そういえば君、名前は?」
「はい、ラー・・・ラモンです」
「んじゃラモン!よろしくな!」
・・・ヴァンは怪しさ満点の自己紹介に何の疑問も感じていないようだ。
ヴァンとラモンが会話をしている間にセアはフランに話しかける。
「いいのか?」
「いいんじゃない?」
フランとは話しづらいなと思うセアであった。
まぁラモンの子守はヴァンに押し付けとけばいいかとセアもそれ以上考えなかった。
「たぶん中でいろいろあるけど、心配ないよ」
ヴァンがラモンにそう言って目線をバッシュの方に向け・・・
「なぁ、バッシュ」
早速忘れてるなとセアが腹を抱えて爆笑し、バルフレアとバッシュの表情は強張り、フランはヴァンを睨みつけ、ラモンは目を見開いて驚き、ヴァンは状況が理解できず困惑していた。
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