ビュエルバ編
第一話 誘拐事件発生
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だ。
(あ、そういえば出て行く前にアルケイディア帝国皇帝の三男が執政官に就任するって話を馬鹿弟子から聞いたような・・・)
ということは皇帝の三男はいい奴か悪い奴かは分からないが有能ではあるのだろう。
未だに敗戦の暗い雰囲気を引きずっていたラバナスタが少しだけ明るくなったように見えるのだから。
とにかくセアは商店街にあるミゲロの店に向かう事にした。
「あ、セアさん!」
「カイツ、留守番かい?」
「うんそうってセアさん何処行ってたんだよ!?ヴァン兄が心配してたよ?」
「そうか・・・で、ミゲロさんは?」
「ミゲロさん今いないんだ」
「? 珍しいなミゲロさんが店を空けてるなんて・・・」
「そうだね」
「じゃあ馬鹿弟子やパンネロは?」
「パンネロ姉ちゃんは今日は会ってないよ。ヴァン兄ならナルビナから帰ってきたみたい」
その言葉を聞いた瞬間セアの顔から表情が消えた。
「セア・・・さん?」
カイツが恐がりながらセアに呼び掛けたらセアは目を冷たく光らせ、口を歪めた。
「・・・カイツ」
物凄く低い声でセアは言った。
普段が明るい声であるだけに恐ろしい。
「・・・なに?」
「馬鹿弟子はいったいなにをやらかしたんだい?」
「王宮の宝物庫に盗みに行って・・・」
「ほう、中々やるじゃないか」
「え?」
「いやなんでもない、馬鹿弟子がナルビナから帰ってきたことはあまり人前で言わないように」
「は、はい」
「あとは・・・馬鹿弟子がどこにいったかしらないかい?」
「い、いや」
「ふむ、困ったな。とりあえずミゲロさんを探すべきだな」
じゃあねと普段通りの明るい声で言ってセアは店を出て行ったがカイツは未だに脅えていた。
セアは店を出てすぐ街の人にミゲロを見なかったか聞いて回った。
幸いミゲロはラバナスタではちょったした有名人だから直ぐに砂海亭にいると分かった。
セアは砂海亭へと走った。
砂海亭についたセアは店内を見渡し2階にヴァンとミゲロを見つけた。
・・・なんか見た事無いヒュムの男が2人とヴィエラの女も一緒にいるのだがミゲロさんの店の取引相手だろうか?
いや、それならそこにヴァンはいらないだろうと思いそこに進んだ。
するとセアの姿を視界に捕らえたヴァンが突っ込んできた。
「何処に行ってたんだよ! 心配したよ」
「ああ、済まないな」
突っ込んできたヴァンをセアは両手でがっちりと掴み、明るい声で謝罪し
「ところで馬鹿弟子・・・カイツから聞いたんだが俺が仕事に行ってる間にナルビナ送りになったそうじゃないか」
ヴァン耳元で物凄く低いくて小さい声でセアは言った。
するとヴァンの体が震えだした。
セアの声が物凄く低いときは機嫌が悪く酷い事をしてくるのをヴァンは経
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