ビュエルバ編
第一話 誘拐事件発生
[1/3]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
アルケイディア帝国旧ダルマスカ王国領城塞都市ナルビナにて。
「今回の仕事は面倒だったな・・・」
ナルビナの入り口で一人の人物が愚痴を言いながら街に入ってきた。
容姿は20代半ばで長い銀髪で顔は中の上程度の人物である。
「予想では2週間程度で済むと思ったのだが・・・まぁ仕方ないか・・・とっとと飛空挺の予約をしてラバナスタに帰るとしよう」
そうしてその人物・・・セアは城塞の中へと入っていった。
アルケイディア帝国においてナルビナは西方の大国、ロザリア帝国に近いから帝国兵が多い。
南のラバナスタもロザリア帝国に近いが西方のエンサ大砂海に好戦的なウルタンエンサ族の縄張りがあり
ヤクトでもあるため飛空挺を飛ばすことができないため、ナルビナよりは帝国兵が少ない。
またナルビナには出稼ぎの人も多い。
アルケイディア帝国が城塞の修復・拡張の為に雇ってくれるからだ。
「もっと賃金増やしてくれよ!」
「駄目だ! 2ヶ月前に給料上げたばかりだろうが!」
「給料が増えても仕事も増えてたら意味がねぇだろうが!」
「黙れ! 文句を言う奴は地下牢にぶち込むぞ!」
・・・まぁ色々問題はあるようだが。
(当たり前といえば当たり前か)
ナルビナは2年前の戦争の激戦地であったため損傷が激しく修復だけでも結構な金がかかる。
その上ロザリア帝国に備える為に拡張もしなければならないのだ。
となると人件費だけでも馬鹿にならない金がかかっている筈だ。
アルケイディア帝国としては人件費を出来るだけ少なくし、それでいて多くの人を雇わねばならない。
しかし出稼ぎの連中からしてみれば帝国の事情等知った事ではない。
城塞の修復の為に働くのはとても重労働の筈だ。
更にそこに拡張の為に仕事の量はどんどん増えていく。
仕事に見合うだけの賃金を要求するのははっきり言って当然のことだ。
「まぁそんなことどうでもいいか・・・10日程とか言いながら1ヶ月も帰らなかったんだし馬鹿弟子や他の皆が心配してるだろうしなぁ」
セアはヴァンを弟子にしてからラバナスタを2週間以上離れたことがない。
絶対にヴァン達が心配している筈だ。
セアは夕方に高速飛空挺便に乗り、ラバナスタに着くまで仮眠した。
アルケイディア帝国旧ダルマスカ領王都ラバナスタにて。
セアがラバナスタに着いてまず最初い感じたのがなんか雰囲気が変わったということだ。
なんというか帝国兵がまともになったとでも言えば言いのだろうか?
1ヶ月前迄のラバナスタは帝国兵が我が物顔で商店から商品を金を払わず持っていったり、酒場の2階を占領したりとやりたい放題していたのだが・・・。
気になって市民に聞いてみたらそんな帝国兵は10日前に来た執政官によって解任か厳重注意をされたそう
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ