5章
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ることができない』
『何を言う。それが人として、国を憂いている者の正しい感情であり行動だ。
寧ろ、私を殺さないということに私自身が驚いているぐらいだ』
彼の後ろには数人の軍人がいるが銃は所持していない。
彼らは上官を守る為だけに配備されているのだろう。そして、ドイツ軍はエミヤシロウには手を出さないという意思の表れが武器を所持しないということだった。
『来てくれ、案内する』
一行は人気のない通路を進んでいく。
『君はこれからどうする?』
『…そうだな。一応、私の故郷になっている日本にでも行くさ。手段は聞いてくれるな』
肩を竦めて冗談めかすと、一瞬だが空気が強張る。
『安心しろ。何も日本と手を組むとかそういうものではない。
唯の郷愁だ。久しく訪ねていなくてね。ただ思い立ったまでだ。君達が危惧するようなことは何もない。するつもりもない』
それに、日本へ行くと言ったのも飽くまで今の段階でだ。
そう簡単に行けるはずもないし、これから最低限調べることもある。考えなしに行動しては意味がない。
だが、これからどうするか考えてもこの世界で何をするべきか何もわからない。
そうする理由もあやふやな状態だ。そんな状態でなにをしても… 不完全でしかない。
歩いて数分ほどだろうか。
暗い通路を歩いて着いた先は軍の基地の端。恐らく歩いてきた場所は軍の秘密通路だったのだろう。だが、彼にはどうでもいい。
『ここから行ってくれ。私達は君には手を出さない』
『…あんたはそうかもしれないが、そう思っていない奴が一人いるようだぞ』
出てすぐに気配を感じた。慣れ親しんだものであり、今日も戦った。
『どこへ行く、エミヤシロウ』
ラウラ・ボーデヴィッヒ。
ISを身に纏い、立ち塞がる。
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