スーパーロボット大戦OG外伝
0523話
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下を向く。
「ああいうスレイも珍しいから、たまにはいいと思うんだがな」
そんなスレイの様子を見ながら思わず呟くと、顔を赤くしながら俺へと視線を向けてくる。
……ただし先程までの照れと羞恥の赤では無く、怒りの赤であったが。
「アクセル・アルマー!」
叫びつつ睨み、俺との距離を縮めてくるスレイ。その手は思い切り握りしめられており、俺を殴り飛ばす気満々だった。当然俺としてはこのまま殴られてもダメージは受けないのだが、かと言って大人しく殴られるのもごめんなのでスレイの前から逃げ出す。
「あらあら。全く、アクセルもスレイをからかう癖は抜けないのね」
「兄としては、あそこまで感情を露わにするスレイというのはちょっと珍しいんだけどね。今まではスレイ自身の能力が突出しすぎていたせいでどうしても一歩引いて物事を見ていたから」
「それがここでは違うと?」
「そうだね。何しろここにいるのは多かれ少なかれ常識離れした人ばかりだから。多少他の人より能力が高いだけのスレイは、シャドウミラーだと一般人に近い扱いだろう?」
「あら失礼ね。私なんかはアクセルに比べると普通の一般人に近いわよ?」
「……僕が言うのもなんだけど、技術者や科学者としては超を越す一流で、パイロットとしても彼には劣るものの十分に一流以上の実力を持っている。そんな人を一般人と呼んでもいいのかな? ……おまけに、これ程の美貌も持っているし。天は二物を与えずとか言うけど、君には当てはまらないらしい」
「あらお上手ね」
クスクスと笑っているレモン。そんな中、俺は繰り出されるスレイの拳や足をひたすらに回避し続けている。
「でも残念。私は既にアクセルと一生を共にすると決めているから口説かれてはあげないわよ?」
「あははは。これでも僕は恋人がいる身だから、さすがに浮気は出来ないよ。……それにしてもスレイは彼が相手だと感情的になるね。その辺、彼の恋人としてはどう思ってるのかな?」
「うーん、元々無自覚に女を誑し込んでいく性格をしてるから、その辺はある意味でしょうがないとは思うわ。もっともだからと言ってそうそう簡単には認められないけどね。相応の覚悟を示して貰わないと」
「覚悟、か。ある意味でスレイには難しいかもしれないね。素質に恵まれた故に。それに兄としては出来れば普通の相手を……」
こうして、俺がスレイに追いかけられている間に2人の技術者はそれなりに交流を深めるのだった。
「アクセル、今日の午後からは暇?」
フィリオの病気が完治してから数日後、いつものように朝食を食べている時にふとレモンが尋ねてくる。
「今日は特に予定は無いが……」
チラリ、とコーネリアの方へと視線を向ける。
一応これでもシャドウミラーを率いる
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