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ソードアート・オンライン〜Another story〜
SAO編
第66話 第二の圏内殺人
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ルコの体はぐらりと揺れた。
彼女のその背中にはダガーが突き刺さっていた。まるで、血が吹き出ているかの様に、彼女を構成するプログラムが赤く変わる。そして、そのまま、宿屋の窓から外に。
「まずい!!」
「ヨルコさん!!」
キリト、リュウキ共に駆け出すが……、時は既に遅かった。
2人が伸ばした手は空を切り、落下し地面に激突したヨルコは、そのまま硝子片となって四散していったのだった。
まるであの時の再現の様だ……、残されたのは、彼女の命を奪ったであろうダガーナイフだけだった。
「ッッあ……ああッ……」
キリトは砕け散ったヨルコを見て唖然としていた。この場所は圏内のそれも宿屋。
システム的にも完全に保護された空間で、目の前でPKが行われた事実を突きつけられて 動揺を隠せない様だった。
「キリトッ!」
リュウキはキリトの肩をつかみ、そして窓の外を指さした。リュウキが指し示した先にあるのは、町並みの屋根。普通ならばそんな所に立つ事など誰もしない。
だが……そこには誰かがいたのだ。
「……目算。大体100mって所……かッ!」
リュウキはその人物を《視て》、そして大体の距離を計ると。
窓から一足で飛び出した!
「くっ! アスナ! レイナ! 後は頼む!!」
キリトも少し遅れてリュウキに続いた。
「まっ、まって! 駄目だよ!!」
レイナは、突然の事だったから反応が遅れてしまっていた。それはアスナも同様だった。彼女達もキリトとリュウキに続こうとしたが、怯え震えているシュミットをこのまま1人にしておくことなんか出来るはずも無い。だから、2人はキリトの言葉に従いその場に留まった。
屋根から屋根へと跳躍するリュウキ、そしてキリト。
その姿はまるで忍者のそれだ。あの第2層で出会ったあの忍者モドキとは違う。
敏捷度
(
AGI
)
が上がれば超人的な動きが出来るようになる。現実的ではありえない光景が更に続いていた。
「距離……30m……、もう少し」
リュウキは更に速度を上げた
その人物はフーデットローブを羽織っている。頭にまですっぽり多いかぶっているその姿はまるで死神のようだった。
《死神》……嫌な響きだった。
「リュウキッ!!」
声がリュウキの背後から聞こえてきた。キリトが後から 遅れて付いてきたのにも関わらずに追いついてきたのだ。
「早いな……。流石だ」
敏捷度
(
AGI
)
、そして反応速度の領域ではキリトはリュウキを遥かに凌駕しているようだった。先に飛び出たのは自分だと言うのに。
「アイツかっ……!」
キリトは走りながら剣に手をかける。
「……油断するなよ!」
リュウキも
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