暁 〜小説投稿サイト〜
【IS】何もかも間違ってるかもしれないインフィニット・ストラトス
役者は踊る
番外編 「雨が降る (後編)」
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るって訳じゃないけど、友達なんだからそれ位の事はさせてくれ」
「・・・・・・・・・ぷっ、あははははははは!!」

しばしの間ぽかんと一夏を眺めていたシャルは、堪え切れなくなったようにお腹を抱えて大笑いを始めた。戸惑う一夏に更に吹き出し、ひーひーと涙目になりながら一夏を見上げたシャルは未だ笑いをこらえる様に言う。

「一夏ったら真面目な顔してまるで女の人を口説いてるみたいに言うものだから・・・ふふっ、あー可笑しい!別にそんな深刻な悩みがある訳じゃないんだから大丈夫だって!今もほら、一夏にこんなに笑わされて・・・あ、あははははは!!」
「な、そんなに笑うなよな!」
「だって可笑しいものは、お、可笑しいんだもん!はー、久しぶりにお腹の底から笑わせてもらったよ、一夏!・・・ありがとう」
「・・・ああ!やっぱりシャルにはその可愛い笑顔が似合うぜ!!」

笑い過ぎて出た涙を指でぬぐったシャルは思う。辛気臭い姿を天国の母さんが見たらきっといい思いはしないはずだ。だから、一夏の言う様にこの学園での生活を存分に楽しもう。

で、それはいいのだが・・・

「い〜ち〜か〜・・・・・・・・・アンタって奴は、人の目の前で他の女を抱き寄せようとしたり口説こうとしたりぃ〜〜〜・・・!!」
「えっ!?い、いやそんなつもりは無かったんだけど・・・というか鈴、なんか怒ってない!?」
「別に怒ってないわよ・・・・・・・私はケルマデック海溝よりも深い器量の持ち主だもの」
「本当か!?ツインテールが宙を浮かび上がって怒髪天衝いてるように見えるんだが!?」
「煩い!怒ってないって言ってるでしょこの冬瓜(ドングァ)!!」
「ど、どんぐり?」

(一夏はそろそろ鈴の気持ちに気付いていいんじゃないかな・・・?)
「一体どうやって髪を浮かせているのだ・・・まさか!最新のナノマシン技術はそこまで!?」
「いやそれは無いと思うよ、ラウラ・・・」

シャルの元気は取り戻せたが、拗ねた鈴の機嫌を取り戻すのには悪戦苦闘する一夏だった。

でもこんな騒がしい雨の日もどこか新鮮で、心地よい。



 = = =



「もう、あんなところで倒れてたら誰だって何かあったと思うわよ普通?」
「・・・すいません」

生返事とも取れるベルーナの返答に楯無はため息をついた。開いた扇子には「本当に分かってる?」と書かれているが、彼はその扇子すら見ずにシャワーで湿った髪を弄っている。髪の毛の手入れに興味が無いようなのでドライヤーで髪を乾かしてあげる事になったが、佐藤さんにも同じことをされて慣れているのか抵抗はされなかった。

生徒会長であり更識家当主である楯無は学園内の全生徒の命に責任を負う。とりわけ男性操縦者に関しての責任は非常に重いと言っていい。故に彼ら
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