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戦国†恋姫 外史に飛ばされし者
第5話
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戦国†恋姫 外史に飛ばされし者




第5話




え…今、なんと?



久遠「ん?おい?竜司…?どうしたー?」

竜司「……」


 何の反応も示さずにいる俺の目の前で手のひらを振ってみる久遠。
そして俺はそんな久遠の手に驚き、我に返る。


竜司「はっ…!?ん?あれ?」

久遠「おぉ…気がついたか?どうしたのだ?急に黙り込んで」

竜司「あぁ…って今何て言ったんだ?よく聞こえてなかったんだが…」


 本当は聞こえていたが、もしかしたら聞き間違えかもしれない。そう思い、確認のために念の為、もう1度聞き返す。


久遠「ん?もう一度か?仕方のない…。では今一度いう!我の良人となれ!そして我が元で働け!」

竜司「…(聞き間違えじゃなかったぁああああ!)」


心の中で一通り叫び、段々と落ち着かせる。


久遠「落ち着いたか?竜司?」

竜司「あ、あぁ…しかし、家臣から一気に飛んだな…。まさかいきなり良人とは…」

久遠「まぁ、いきなり我の良人になるのは誰でも驚くことだろう。そこは我も否定はせぬ。しかしな、良人と言っても、本当に我と祝言をあげろという訳ではないぞ」

竜司「ん?そうなのか…あぁ…なるほど」

久遠「ふむ…貴様、何かを察したのか?」

竜司「まぁな。当ててやろうか?」

久遠「うむ。聞こう」

竜司「一つ確認しておくが、久遠、君には嫁さんがいるんじゃないか?」

久遠「ほぉ?よくわかったな。確かに帰蝶という正室が居る」


 やはりな。と納得する竜司。ちなみに帰蝶とは、斎藤道三の娘であり、濃姫である。濃姫というのは、美濃出身の高貴な女性のこと。


竜司「そして、久遠は正室はいるが良人はいない。そうだな?」

久遠「その通りだ」

竜司「今は戦国の世。子孫を残すためとは言え、まだ見ぬ相手と結婚したくはない。政略結婚何てのはまぁ世の常だろう。同盟、人質…言い方は様々だろうが、もし君がその者に嫁ぐことになった時、その相手が君の言ううつけ者を夫にしたくない。だから俺を魔除け替わりに傍に置いておく、と…まぁ悪く言えば飾り物の良人ということだろ?違うか?」

久遠「……」

竜司「ん?どうした?」

久遠「いや、一字一句違わずその通りだったのでな。我も驚いている」


 どうやら合っていたようだ。


久遠「しかし…中々聡いな貴様は」

竜司「どうも…しかしな。何故俺なんだ?この尾張の武将達じゃだめなのか?」

久遠「我の家臣はほとんどが女武者なのだ。だからこんなことを頼める者はほかにいない。それに…まぁ貴様の顔立ちはほかの男どもよりはマシだからな。その代わり、こちらは衣食住は提供して
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