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虹の軌跡
第五十七話

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書類を提出し、同好会設立を確認すると、虹太郎は家路に就いた

正門の前のなだらかな坂を下り、商店街の脇にある大きめの公園を横切ると住宅地に出る

所要時間15分ちょっとで『七橋』と書かれた表札の一軒家に辿り着いた

虹太郎
「ただいま」

鍵を差し込み家に入ると、玄関には靴が一足置かれていた

妹の茜が帰っているのだろう

靴を揃え、リビングへ

グラスに麦茶をそそぐと、そのまま二階の自室へと向かった

七橋家は5人家族である

中1で父を亡くし、母子家庭だった虹太郎は、中3の夏、新しい家族が出来た

母が再婚し、姓が変わると父親だけでなく姉と妹も出来た

最初こそギクシャクしたが、今では何不自由なく生活出来ている

どちらとも1つ違いで、姉とは学校まで同じである(中高一貫なので妹も同じ学園の中等部にいる)が姉が2年F組なので、直接会う事は今のところ無い

七橋家の一階はリビングと浴室、トイレと両親の部屋

二階には虹太郎達3人の部屋がそれぞれあり、一番奧には客間が二部屋ある

階段を上ってすぐの部屋が虹太郎の部屋である

部屋に入り鍵を掛ける

学習机とベッド、本棚にテレビとごく一般の男子高校生の部屋である

敢えて変わったところと言えば、本棚の三分の1が『月刊パワスポ』で埋まっていることだろうか
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