第七話
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ゃっていいから』
了承の意を確認した俺は念話を切り、新たにスクリーンを展開した。
スクリーンには目立たないようにダンジョンの各所に設置した魔道具からの映像が映し出されている。魔道具による監視カメラだ。これでリアルタイムで冒険者たちの動向を把握することができる。
まだカメラのある場所まで辿り着いていないため人影はない。
「さぁて、記念すべき初の侵入者だちだ。丁重に迎えないとな」
魔王らしく玉座にふん反り返り、偉そうに足を組む。
「精々、〈ラビリンス〉の糧になってくれたまえよ。冒険者諸君」
† † †
「異常ないか、セラ?」
「こっちは大丈夫よ。それにしても静かなダンジョンね。魔物もあまり見ないし」
「まだ所有して間もないからだろう。だからといって油断するなよ」
「わかってるわよ。私たちにとって油断がなにより死を招くものね」
オルレアンとともに周囲を警戒しながら狭い回廊を歩く。
このダンジョンの入り口には、どこから迷い込んだのか知らないがケルベロスが陣取っていて探索ができず放置されていた。
そのダンジョンが攻略されたとの情報が冒険者ギルドに舞い込んできたのがつい最近の話。いつの間にかケルベロスはいなくなっており、間を置くことなくダンジョンを攻略した人が居るのだという。
それだけなら話はここで終わる。ダンジョンを攻略できれば一攫千金を狙うチャンスだけど、そんな機会は滅多にない。
しかも、最近妙な噂が流れている。
なんでもダンジョンの奥には希少な鉱石が眠っているとのことだ。
攻略されたばかりのダンジョンの危険性はそんなに高くない。経験地が足りないため設備は整っていないし、侵入者迎撃用の罠や配下も高が知れている。それが一般的だ。
今回のダンジョンの危険度はクラスC−。ギルドパーティランクBの私たち【悠久の風】だけで十分攻略可能だ。
しかし、例の噂が流れて攻略を希望する冒険者たちが続出。あまりの多さにギルドは人数制限を掛けて集団攻略を命じた。
基本的にダンジョンの攻略は早い者勝ちとはいえ、こうも多いと支配者がコロコロ変わることになるだろうからこの処置も致し方ないと思う。
結果、攻略に挑む人数は三十人。先に支配者を倒した人が攻略者となる、とギルドから認知されるため誰が倒しても文句は言わない。これに抗えばギルドに――国に睨まれることになるからそんな馬鹿もいないだろう。
ざっと見た感じならず者が多く、総じてレベルは
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