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鉄槌と清風
61部分:60:その日機動六課
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ザフィーラがそう答える。

 「わかっ…ちぃっ!」

 頷こうとした瞬間、何も無かった場所へ拳を繰り出す…其処にはもう一つ人型、黒い甲冑のような外郭に紫のマフラー、先日見た召喚獣だろう。

 「俺の相手はてめぇってことかよ!」

 受け止められた拳を引き、間合いを取りながらその場所を離れる。

 「良彦っ!」

 「まてヴィータ、シャマルと俺ではこの数は辛い、こっちを頼む」

 「ちっ、わーってる、セプトあっち頼む」

 「うむ、当然じゃ」

 言いながら皆動く、ヴィータは空へ上がりシュワルベフリーゲンでT型、U型を潰し、ギガントフォーに変じさせたアイゼンでコメートフリーゲンでV型も潰す。
 だが、数が多すぎる…広域破壊が得意な人間が此処にいない事が悔やまれるが、それでもヴィータは攻撃をつづけ、ザフィーラは防ぎ、シャマルはその二人を支援する。

 そんな中良彦と、召喚獣は高速戦闘を繰り広げる、純粋な速さは召喚獣が、技量では良彦が上か、拮抗している。
 腕を取ろうとすれば、その場所によっては刃が生える、生体武器を内蔵しているらしく、投げをうてそうにはない。

 召喚獣の方も刃による攻撃、尻尾なども武器らしく繰り出すが、『凪』の範囲に入れば感知され、不意は撃てず『弾』かれ、『捌』かれる。

 「(なんか、動きに本気をかんじねーな、時間稼ぎか)」

 とはいえ、油断するわけには行かず、どうしても意識を召喚獣に持っていかれる。
 セプトも良彦に支援魔法を使っているのだが、中々相手を圧倒とまでは行かない。

 『ロングアーチより、報告、前線を抜けたガジェット多数が隊舎内に』

 「くっ、とはいえ…こいつ行かせるわけにも」

 振るわれた腕刃…二の腕に刃が生えている…を『弾き』ながら、数度の経験から大丈夫だろう場所をつか…む前に、腕が引かれる。
 本能なのか、回避する動きに隙が少なく、人と構造が違うのか腕の引きが早い。

 そんななか、緑の光線が盾を貫き隊舎へと直撃する、何本も放てるらしいそれがシャマルやザフィーラにも向かい、ザフィーラをしても過負荷に耐え切れなかったらしい。

 「ザフィーラ、シャマルっ…っのぉ!」

 召喚獣の攻撃をぎりぎりで『捌き』…

 『風鎖』

 風を伴うバインドで縛りつける、その間に一旦距離をとり辺りを見渡せば、ヴィータが先ほどの人影と戦っている最中で…アイゼンを振るい光線を弾いた瞬間、何処から現れたかもう一人人影が後に。
 持っている二本の刃でヴィータを叩き付け、地面に落ちて行くヴィータ。

 「………はっ」

 真っ白になる頭の中、スイッチが切り替わる。

 「人の女に何してくれやがる…んの、ぼけどもがっ!」

 此方に距離をつ
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