5部分:第五章
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初
球を使って頭で勝負する」
それこそがだというのだ。
「ワカさんはそういう人だったんだよ」
「その若林さんと勝負をしてどう打つかですか」
「それをしてきての今の青田さんだったんですか」
「そうだったんですか」
「そうさ。いい勝負だったよ」
昔を懐かしむ目でだ。青田は話した。
「あの人のことは忘れられないな」
青田の目は何処まで温かいものだった。このことを話す青田はもういない。無論若林もだ。もうこの世にはいない。
プロ野球ができて間もない頃の話だ。若林忠志という投手の名前も青田昇という打者の名前も残っている。その彼等の野球の歴史もだ。今も残っている。そしてそのことを知ることができるのはだ。幸いと言うべきであろうか。
七色の変化球 完
2011・5・23
[8]前話 [9]前 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ