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鉄槌と清風
60部分:59:良彦&セプトVSヴィータ&ツヴァイ
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ている。

 「清風の騎士八坂良彦と北風のゼピュロス、そして融合騎セプテントリオン」

 「鉄槌の騎士ヴィータと鉄の伯爵グラフアイゼン、そしてリインフォースツヴァイ」

 「いざ尋常に…」

 「…勝負」

 お互いの声と共に、同時に動き出す、お互いに一気に接近し…良彦は右掌打、その手のひらには目に見えて青い魔力と風が圧縮されている。
 ヴィータはアイゼンを下から振り上げ、此方も赤い魔力をまとい、普段以上の威力を想像させる。

 お互いに基本となる攻撃を…良彦は更に踏み込み、懐にはいりながら右手を振りぬきつつ、左手に風を纏わせて、『凪』の範囲に入ったアイゼンの先端を『弾く』。
 ヴィータは今まで経験したより『凪』の制動が強い事を感じながら、ツヴァイが強化した力を持って振りぬこうとしながら、良彦の左拳でアイゼンの先端の方向をずらされる。
 が、その間に懐に飛び込んでくる良彦の右掌打を待っていたという感じで、自分の右手で『弾き』きってみせる…良彦と共に修行したヴィータは『弾き』『捌き』は身につけている、『凪』は無くとも、歴戦の戦士としての感覚が自分に迫る攻撃を察知させているのだ。

 お互いの攻撃の軌道がそれ、一瞬ですれ違う、次の瞬間。

 「『貫き!』」

 「『フェアーテ!』」

 良彦&セプト、ヴィータ&ツヴァイの声が響き、一瞬青と赤が離れ、次には再び交錯する。

 「風拳・嵐」

 至近で風の刃を繰り出す良彦、普段以上の範囲威力の嵐が発生する。

 「アイゼン」

 『了解、ギガントフォーム』

 ヘッド部分を巨大化させたアイゼンで、生まれる風の刃を叩き潰し、一瞬で切り返し、アイゼンを振りかぶり、振り下ろす。

 「ちっ、重量があるから、なっ」

 『じゃが、逸らせば問題なかろう…烈風強化』

 右拳に纏わせた魔力と風をアイゼンのヘッドに叩きつけ、『弾く』、普段より圧縮され威力の上がった烈風が巨大化したヘッドを回転させながらずらし、再びすれ違い一瞬距離が出来る。

 「ここだ、コメートフリーゲン!」

 『速度加速!』

 頭大の鉄球に赤い魔力を纏わせ、ギガントのヘッドで打ち出す、普段以上の加速を与えられたそれが良彦に

 「一点集中…」

 『魔力、風圧強化』

 不可視の『凪』が一瞬だが、コメートフリーゲンの着弾予想位置で青い光りを増す、其処へ予想通り着弾したそれの赤い魔力を相殺し、風が纏わりついて、動きを止める。

 「さすがに、これは投げ返せねーな」

 動きの止まった鉄球が地面に落ちるに任せ…

 「セプト、『音貫き』から、『無風』を使う」

 『…ロード良彦、できるのか?』

 「多分一回なら、大丈夫だろ」

 『判っ
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