暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
LOVE&LUCKY
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ルーシィ!それよりも・・・」
「!お父さん!」

あまり戦闘が得意ではないルーシィと後方支援向きのルー。
この2人で闇ギルドの魔導士を倒せた事にルーシィも笑みを浮かべる。
が、すぐにルーが本来の目的を思い出させ、ルーシィは辺りをきょろきょろ見回した。

「ありがとう、君達ーっ!」
「助かったよーっ!」
「凄いね魔法!」
「私達からも礼を言わせてもらいます」
「い・・・いえ」
「気にしなくていいよ」

ギルドに所属する人達や軍隊に感謝を向けられる2人だが、今はそれどころではない。

(お父さん・・・どこ?何でいないのよっ!?ねぇっ!無事なの!?)

沢山の人がいる。
なのに、どこをどう見てもジュードの姿は見当たらない。
ルーシィの脚が自然と震えた。


「お父さん!」


ルーシィが耐え切れず叫んだ、瞬間。

「ルーシィ?と、君は・・・」
「!」
「え?」

後ろから声が聞こえた。
振り返ると、そこには――――――――

「「えーーーーーーーっ!?」」

昨日と同じ格好をしたジュードが立っていた。

「その格好・・・も、もしかして・・・」
「今・・・街に到着・・・したの?」

2人の言葉にジュードはバサッとフードを外す。

「金がなくてね。歩いてここまで来たモンだから」
((取り越し苦労!))

まさかの事に2人は驚きを隠せない。
少し驚愕で震えていたルーは、ふとルーシィに小声で呟いた。

「ねぇルーシィ」
「何?」
「もしかして昨日借りようとしてた10万Jって・・・移動費?」
「どんだけ金銭感覚マヒしてんのよ!」

もちろん、列車に乗るのに10万Jも必要ない。
凄まじく高級な乗り物に乗らない限りは、手元に1500Jくらいあれば足りるはずだ。

「何でお前がここに・・・?」
「何でって・・・お父さんが向かったギルドが襲われたって聞いて・・・」
「!」

そう言われ、ジュードはギルドに目を向ける。

「もう大丈夫です」
「安心してくださいー」
「隊長!何人か逃走しました」

そこには多くの人だかりと軍隊の姿。
ギルドから目を外し、ジュードはルーシィに問う。

「パパが心配で来てくれたのか?」
「知らないっ!さようなら!」
「待ってよルーシィ!」

ジュードに背を向けて帰ろうとするルーシィをルーは慌てて追う。

「そうか・・・ありがとな・・・」

礼を言われ、ルーシィは足を止めた。
振り返る事はしない。
つられるように、ルーも足を止める。

「勘違いしないでね。あたし・・・お父さんの事、許した訳じゃないから」

その言葉に、ジュードは小さく震える。
そして、俯いた。

「ああ。いいんだ・・・
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