始まり‐新たなる出会い-
第1話
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太陽がさんさんと光る昔の言うところの辰の時間にとある廃校した学校のグラウンド。その場所には黒い羽織をして木刀を持った人々が沢山立っておりその傍には厳ついバイクが何台も壊れて山積みにされていた。
ガラの悪そうな不良たちの顔には青筋が幾重にも浮かび上がっており一目で激怒しているのが分かる状態である。
彼等の目の前には1人の少年が居た。
その少年は学ランを着てジーンズを履いていてボタンは1つも止められておらずその下にはアロマシャツと勘違いするほどに派手なシャツを着こんでいる。
髪は薄めの金髪で艶があった。顔はそれなりに整っており肌は平均男子学生より少し白く目は血の様に赤い。
周りは不良たちは鉄パイプや鉄バットといった得物を持って少年を囲む。
だが少年はちっとも動じず欠伸をしている。
まるで彼等の事など眼中にないように。
(暇な世界だ、どつもこいつも腑抜けばっかで格好だけのゴミ野郎ばっかりだ。この暇を潰してくれる面白え物はねえのかよ)
彼、折原正義はとてもダルそうに空を見上げて居る。
「おい!聞いてんのかテメエ!」
「スカしてんじゃねえぞコラァ!!」
(いつも寄ってたかって強がって自分より強え奴見つけると蜘蛛みてえに散っていってまた集まる。
本当いい加減にしろよな)
彼はとても鬱陶しそうな顔をしていた。
「・・・せえな」
「ああん?」
「うるせえって言ってんだよ不良ども、お前らみたいな半端者が意気がんな屑が」
だが本人の口から出てきたのは容姿からは想像できないガサツな言葉だった。
最初はポカンとしていた不良どもだが次第に顔を赤くしていった。
「この野郎、俺達のバイクを壊しといて何だその言い草はよお!」
「ハッ!元々そこにバイク置いてたテメエ等が悪いだろうが」
「テメエ言わせて置けば、ぶちのめしてやるよ!」
そう言って不良の1人が鉄バットを振りかぶって殴ろうとした。
だがバットは彼の立って「いた」場所を薙いだ。
「はあ?グボア!?」
一瞬にして消えた正義に動揺した不良は次の瞬間反対方向に吹っ飛んだ。
「ダメだな、まったく全然ダメだ。俺を楽しませんならもっと俊敏になれ、動かない木偶の坊で満足すんなよな」
そう言って彼は近くに転がっていた石ころを蹴り飛ばした。
それは寸分の狂いもなく彼等の横を素通りし校舎の一部を倒壊させた。
「ば、化け物だ!」
「思い出した、薄めの金髪に派手なTシャツにジーンズ、学ラン・・・間違いねえコイツ折原正義だ!」
「に、逃げろ!」
そう言ってチンピラ共は脱兎のごとく逃げ出した。
「下らねえ、ん?何だこれ?」
そう言って彼はその場所を去ろうとしたら空から1通の手紙が舞い降りてきた。
「誰だこんなもん寄越したのは?」
しかもご丁寧に『折原正義様』とまであった。
「まあ暇つぶし
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